石井慧が迎える正念場

このところの格闘技界の話題は、石井慧(23=アイダッシュ)のK-1参戦でしょうか。北京五輪柔道100キロ超級金メダリスト。08年11月のプロ格闘家転向宣言から、早くも約2年が経過しましたが今、ファンの石井への注目度、関心度は、果たしてどんなものなのでしょう。

ちなみに格闘技好きの私の友人は「名前先行。実力を含めた実態がつかめない」が、石井への評価でした。

プロ格闘家としてのデビュー戦となった09年大みそかの「Dynamite!!」が転向宣言から1年後。まだかまだか・・・と首を長くして待っていた人たちにとっては“やっと”のデビューでした。が、この大会で対戦した吉田秀彦(吉田道場)戦では、ファンを待たせた割にはいいところなく、吉田のパンチ攻勢に完敗(0-3判定負け)して「それまで何をやってきたの?」と期待を裏切りました。

その後の石井は、3試合をハワイ、ニュージーランドなど海外で行います。やっと日本に戻ってきて、デビュー戦以来(約9カ月ぶり)の国内リング復帰戦となったのが今年9月、名古屋で開催された「DREAM⑯」の舞台でした。ここではミノワマンと対戦して判定勝ち。

私はその日、東京で行われたプロボクシングWBA世界フライ級王者・亀田大毅(亀田)の初防衛戦(坂田健史に判定勝ち)を取材していて、石井の試合を見ることができなかった(テレビでも)のですが、ファンの皆さんも、だいたい吉田とのデビュー戦は見ていても、その後はどんな内容の試合をしているのかよく分からず、従って記憶は吉田戦惨敗の段階で止まってしまっていて、成長度などはよく分からない、というのが正直なところではないでしょうか。

本物度を証明できるか?

石井のK-1参戦は、中量級大会の「ワールドMAX~世界王者決定トーナメント決勝戦」(11月8日=東京・両国国技館)で行われる無差別級スーパーファィトで、相手はキックボクサーのアンズ“ノトリアス”ナンセン(27=ニュージーランド)です。試合は総合格闘技のDREAMルール(1R10分、2R5分)で行われることになりました。

ナンセンといえば昨年9月の「戦極(現SRC)~第十陣」でプロ格闘家としてデビュー戦したアテネ五輪柔道90キロ級銀メダリストの泉浩を打撃でボコボコにして1回KO勝ちした柔道家キラーです。この相手に今回、石井が見せなければならないのは、五輪金メダリストとしての本物の強さ、でしょう。

石井はデビュー戦となった吉田との柔道家対決で終始、吉田の打撃に付き合って、最後は殴られっ放しとなってしまいました。途中、打撃戦で不利なら柔道の組み技系に持ち込むなど作戦変更で局面の打開策もあったと思いますが、まあ、最初の試合でもあること、そこまでには至らず、敗れてしまいました。

前にも書きましたが、その後の試合で石井がどんな成長を遂げたのか、あるいは最初のままなのか、私は(恐らくファンの方も)試合を見ていないので分かりません。だからこそ、今回の“ノトリアス(notori-ous=悪名高き者)”との戦い、相手の土俵に上がって打撃に終始するか、あるいは組み技を仕掛けるか、キッチリと「石井スタイル」の答えを出さなければならない、といったいったところです。

ここまで来たら石井は、K-1を運営するFEGの谷川貞治代表が期待するように、ヘビー級のワールドGPシリーズへも参戦し、立ち技打撃系にも取り組まざるを得ないでしょう。

石井が名前先行だけに終わるか、あるいは今後への期待が懸かる試合をすることが出来るか、それがここに懸かっているといえるでしょう。





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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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