“逸材”松山英樹の周辺

ゴルフの国内男子ツアーは、今季最終戦となる「日本シリーズJTカップ」が12月1日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCCで行われます。

石川遼(19)が“有終の美”を飾れるか、なども話題の一つですが、大きな注目はやはり、初出場のアマチュア・松山英樹(19=東北福祉大2年)が、大会史上初のアマチュア優勝を成し遂げるか、ではないでしょうか。

出場資格が今季のツアー優勝者などに制限される「日本シリーズ・・・」にあってアマチュア選手の出場は珍しい出来事です。過去、アマチュアで出場したのは07年大会の石川遼だけですが、このときの石川は、同年5月の「マンシングウェアKSBカップ」での優勝が出場資格でした。

以来、4年ぶり2人目となった今回の松山の出場資格は、言うまでもなく「三井住友VISA太平洋マスターズ」(11月13日最終日=静岡県御殿場市・太平洋クラブ御殿場コース)での優勝です。

松山は既に来年の「マスターズ」出場切符を獲得(出場権を懸けた「アジア・アマチュア選手権」で2連覇を達成)していますが、その大舞台を視野に入れ「日本シリーズ・・・」では、いい感触をつかんでおきたいところでしょう。

ところで、このところの松山の活躍を背景に、よく聞かれるのが“プロ転向の時期はいつごろだろう?”という問いかけです。

来年中にも“プロ転向”の可能性

ちなみに石川遼は、07年5月のプロツアー優勝から8カ月後の08年1月にプロ転向を宣言。03年9月にプロツアーの「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」をアマチュアで制した宮里藍は、約1カ月後の同年10月、プロ転向を宣言しました。

石川の場合、プロツアーの優勝で2年間のシード権を獲得(09年シーズンまで)しましたが、当時、高校1年生の石川は、09年まで高校生であることから、シード権の適用期間を1年間延長する要望書を管轄のJGTO(日本ゴルフツアー機構)に提出しました。しかし、それは認められず、それなら・・・と学業とプロの両立を決意して早めのプロ転向となりました。

松山の場合も、先のプロツアー優勝で2年間のシード権を獲得(13年シーズンまで)しました。が、こちらは来年の「マスターズ」出場権をアマチュアの資格で得ているため、少なくとも来年4月の「マスターズ」を終えるまでプロ転向はないでしょう。

問題は“その後”です。松山自身は、大学を卒業してから・・・の気持ちが強いと思いますが、獲得した2年間のシード権を生かすためには、13年までにプロ転向宣言を行うことが必要となり、あるいは大学在学中の来年中にも・・・があり得る情勢となっています。

まあ、しかし、これだけプロの試合に出ながら、アマチュアを続けることもまた、しんどいものです。なぜなら、JGA(日本ゴルフ協会)が定めるアマチュア資格は厳しく、例えば賞金が懸かった競技に出場する場合、事前に賞金を得ないことを宣言していなければ、賞金を得た、得ない、にかかわらず、アマチュア資格が剥奪されてしまいます。

つまり、ゴルフの技術に関しては、徹底して報酬を得ないことがアマチュアの原則であり、金銭でない賞品にしても7万5000円を超える物品を得たときはアマチュア資格の剥奪となってしまいます。

ゴルフ界におけるアマチュアの格調高さ、プロとは一線を引く矜持(きょうじ)がしのばれる、厳格な約束事ですが、一方、であるなら、早めのプロ転向の方が得策、という考えもあることでしょう。

松山がアマチュアのまま石川と競り合い、プロを相手に大暴れする場面がいいか、あるいは同じプロとして賞金王を競り合う新時代をプロの世界に築く場面がいいか、どちらに拍手を贈るかは、さまざまです。





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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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