今年のゴルフがつまらないのはなぜ?

プロゴルフ界の2012年シーズンは現在、男女ツアーとも、滑り出しの序盤戦を終えた、といったところですが、今年の傾向として聞き逃せないことは、試合を中継するテレビ(地上波)の視聴率、特に女子ツアーの数字がどうにもかんばしくない、といった声です。

そういえば以前、テレビ局のスタッフから「ひと桁台下位の苦戦」というような窮状を聞いたことがあります。私の周辺でも、ゴルフ好きの友人が珍しく「週末のゴルフ中継、ホント、最近は見てないねェ~」などと話していたりしており、ヘエ~、あんなに盛り上がっていた熱気はどこへいってしまったの? といった感じです。

女子ツアー界が、人気低迷と低視聴率にあえぎ、大苦戦を強いられていたのは、宮里藍の出現以前でした。宮里は03年秋にプロ転向を宣言、翌04年シーズンから国内ツアーに本格参戦していますが、それ以前は、絶好調の不動裕理が賞金女王の座を独占(00年~05年=6年連続)しており、あまりの手堅い強さに競りかける相手もなく、確かにプロの競技としての面白さを欠いていました。

私が思う“プロの競技としての面白さ”とは、激しく対立する構図があり、その中で新旧が入り乱れて“打倒!”を展開させる状況です。

宮里の参戦以降、苦戦していたツアー界が一転、活性化したのは、宮里本人の“新しい風”としての魅力も、もちろんありましたが、一方、藍ちゃん効果、つまり宮里に追いつけ、追い越せ、と次々に若手有望選手が出現したことにより、結果、ツアー界に「対立構図」が出来上がったことでした。

地味ではありますが“絶対女王”の強さを誇る不動が中心にいます。そこに競りかけるのが古閑美保(引退)や藍ちゃんを軸とする横峯さくら、諸見里しのぶらの若手新勢力です。一方では“まだ負けたくない”福島晃子、藤井かすみ、肥後かおりら旧勢力の意地があり、それが三つ巴の激しい戦いを展開させました。

活性化に欠かせない「対立構図」が見えない!

04年と05年、不動と宮里が最後まで賞金女王の座を争った緊迫感は、見る側にとっても面白く、トーナメント会場に足を運んだ人もテレビの前に居座った人も、それぞれが手に汗を握ったことと思います。

12試合を消化して6勝6敗。目下の賞金ランク10位以内に6人-。今季ここまでの外国人勢の活躍ぶりです。優勝はここ4試合連続の6勝。賞金ランクは3位まで独占。米国や日本に出稼ぎに出向く韓国軍団や中国人選手が強いのは、日本勢とは心構えの面で大きな差があり、ある意味、仕方のないことですが、それならそれでなぜ、日本勢は“打倒・韓国勢!”を掲げた共闘的な対立構図をつくらないのか、と思います。

前週の「ヨネックス・レディース」(5月27日最終日=新潟・ヨネックスCC)でフォン・シャンシャン(中国)にプレーオフで負けた馬場ゆかり、優勝には届かなかった横峯らには「何とかしなくては・・・」の気持ちはあっても、切り込むまでには至らず、その繰り返しとなれば、またかまたか、で見る側も興味を失ってしまう結果になります。

石川遼におんぶに抱っこの男子ツアー界は、もっと深刻です。頼みのその石川も、昨年秋以降から勢いを欠き苦戦。今年に入ってからも、マスターズで結果を出せずに終わるなど、あまり期待が出来ない情勢にあるようです。

となると後は、言葉は悪いですが“どんぐりの背比べ゛的な展開。開幕から6試合を消化して外国人勢が3勝、42歳の藤田寛之が2勝、44歳の谷口徹が1勝、を振り返ると、オジサン連中に希望を与える40歳台選手の活躍はあっても、ツアー界全体としては、どうにも活気がありません。

となると、何を起爆剤として現状を打破したらいいのか、という議論となりますが、隆盛を誇った1980年代の男子ツアー界を振り返ると、そこにはやはり、AON(青木功、尾崎将司、中嶋常幸)の“抗争”に、めきめきと台頭してきた倉本昌弘ら大学出の“学士プロ”がからむ対立構図が出来上がっていました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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