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君に“大和撫子”の称号を!

日曜日(7月29日)の朝-。外からにぎやかに聞こえてくる声で目が覚めました。時計を見ると、ちょうど午前6時でした。

「なでしこ・・・引き分けだった」
「ウン。でも勝ち点1を獲得したからね。負けなくてよかったな」

日曜日を利用した中・高年齢者グループの、何かの行事の待ち合わせでしょうか。それにしても、朝の挨拶代わりが、サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」の話題とは! 今回のロンドン五輪で、昨夏のW杯制覇に続いて世界の頂点に挑む「なでしこジャパン」の注目度の高さをあらためて知らされました。

とはいえ、結果は残念でした。7月28日午後8時(日本時間)キックオフの一次リーグ第2戦、対スウェーデン戦です。

「なでしこジャパン」はこの試合、要注意印をつけた危険な相手、エースの長身FWシェリンを、岩清水梓(25=日テレ)&熊谷紗希(21=フランクフルト)の両DFが徹底的に封じ込み、後半は完全にペースをつかんで再三、ゴール前になだれ込んで決定機をつくりますが、ネットを揺らすまでには至らず、0-0のスコアレス・ドローの結末は、見ている側もちょっと、いや、大いにイライラする内容となりました。

この結果で「なでしこジャパン」は一次リーグ、2戦1勝1分け、勝ち点は4となり、F組順位は得失点差でスウェーデンに続いて2位。後は第3戦、7月31日(日本時間=午後10時30分キックオフ)の南アフリカ戦を残すだけとなりました。

「なでしこジャパン」が一次リーグで目指すものは?

一次リーグ、つまり“予選ラウンド”は、決勝トーナメント(ベスト8)に進むことを考えながら、さまざまな思惑、駆け引きが飛び交う場のようです。例えば第2戦を終えて勝ち点4を獲得、F組の3位以上を決めた「なでしこジャパン」は、この日朝、早くも決勝トーナメントへの進出が決まりました。

決勝トーナメントへは、各組(3組)の上位2チームと3位のうち上位2チームの計8チームが進みますが「なでしこジャパン」は現段階、他組との比較で最低「3位のうち上位2チーム」に入ることが決まったためです。

さて、その決勝トーナメント、F組1位で進出した場合、初戦は米国、フランス、北朝鮮などがひしめくG組チームとぶつかります。3位で進出した場合も、状況次第でG組チームが相手となります。

まあ、金メダルを得るには、どこかで米国と激突しなければならないのですが、後がない決勝トーナメントの初戦でだけは避けたいとするなら、指揮官の心情としては「無理に1位突破しなくても・・・」というのが正直な気持ちだったかもしれません。そんな指揮官の思惑が対スウェーデン戦、戦士たちに影響していたとしたら・・・せっかくの盛り上がり、快進撃を期待する側としては複雑な気持ちになるというものですね。

そんなことに文句を言うよりも・・・です。この日のナンバーワン“大和撫子”は、何といっても三宅宏実(26)に決まり! です。そう、重量挙げの女子48キロ級で、トータル197キロ(スナッチ87キロ、クリーン&ジャーク110キロ)を挙げ、銀メダルを獲得した“怪力娘”です。
 
父親が1968年メキシコ五輪のフェザー級で銅メダルを獲得した、あの義行さん、伯父に当たる義信さんが、1964年東京&メキシコ五輪の金メダリスト、という重量挙げ一家の悲願、ついに父娘メダリストという夢をかなえた快挙となりました。

サッカーを初めとするメジャーなジャンルは、良くも悪くも脚光を浴び続けますが、私がこの銀メダルに感じることは、重量挙げという、五輪でなければ脚光を浴びず、日ごろは記事の量も少ない地味なジャンルで頑張り続けた人たちの努力、一途な精進です。

三宅宏実が、その瞬間に見せた笑顔。負けず挫けず頑張り続け、晴れの舞台で苦労を実らせた姿は、思わず目頭が熱くなるほど感動的でした。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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