歴史を変える15歳の能力

最終18番グリーン上-。メガネをかけた、あまり見かけない少女が、1メートルほどのウイニングパットを丁寧に沈め、あどけなさがまだ残る顔をほころばせていました。

USLPGAツアー「カナダ女子オープン」(カナダ・コキトラム=バンクーバーGC)の最終日(現地時間8月26日)=大会の模様はWOWOWが放送=です。

開幕から4日間、WOWOWがライブで中継してくれたこの大会の、私の注目は前週「セーフウエー・クラシック」で米女子ゴルフツアー初優勝を飾った宮里美香(22=NTTぷらら)の動向(最終成績は通算3アンダーで15位)でしたが、それに代わって、USLPGAツアーに歴史的な出来事が起きてしまいました。

メガネをかけた、あまり見かけない少女は、韓国系ニュージーランド人のアマチュア選手、リディア・コ(韓国名=コ・ポギョン)です。1997年4月24日生まれの15歳-。

歴史的な出来事とは、15歳4カ月2日での優勝は、昨年の「ナビスターLPGAクラシック」を16歳8カ月8日の史上最年少で制したレキシー・トンプソン(米国)のツアー記録を更新したこと、さらにアマチュアでの優勝は、1969年の「バーダインズ招待」でのジョアン・カーナー(米国)以来、実に43年ぶりの快挙となったこと、などでした。

そう、そういえば・・・です。今年1月、豪州女子ツアーの「ニューサウス・ウェール女子オープン」で優勝を飾ったのがコで、このとき14歳9カ月。日本の石川遼が07年5月(このときアマチュア)に国内男子プロゴルフツアー「マンシングウェアKSBカップ」の優勝でつくった15歳8カ月のプロツアー世界最年少優勝記録をコが更新したという話題があったことを思い出しました。

そういえば“あっちゃん”も!

そのコが、このメガネの少女でしたか! プロフィールを見ると韓国出身、5歳でゴルフを始め、6歳のときにニュージーランドに移住(国籍はニュージーランド)。今季は7月の「全米女子オープン」にも出場し39位でローアマを獲得、さらに今月は「全米女子アマ」で優勝しており、その直後の快挙とのことで、まさにコの行くところ波乱あり! といった旋風児ぶりです。

コが誕生した1997年というと日本の元号では平成9年です。例えばゴルフ界で言うなら、1991年(平成3年)生まれの石川遼の活躍。また、1989年(平成元年)生まれの宮里美香は、沖縄・松島中3年在学中に「日本女子アマ」を制し、14歳8カ月の史上最年少優勝記録をつくった、などの出来事がありますが、ゴルフ界に限らず、スポーツ界で活躍する選手たちの低年齢化、平成世代の台頭がこのところ、急激に進んでいる感じです。

「15歳」をキーワードに過去を振り返ってみると15歳時、04年アテネ五輪に出場した卓球の福原愛→今年のロンドン五輪での成長。また、サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」のカナメである澤穂希も15歳時に日本代表に選出されています。そういえばフィギュアスケートの第一人者・浅田真央も、15歳時での05年GPファイナルで優勝を成し遂げています。

またまた、そういえば・・・です。「あっちゃんコール」の大合唱で東京・秋葉原周辺、大変な騒ぎとなったAKB48の前田敦子も06年4月、3カ月後に15歳になる(前田は1991年=平成3年=7月10日生まれ)というときに“エースの座”を指名され、AKB48を泣きながら引っ張り続け、今のカタチをつくり上げています。

といったことを考えると、15歳という年齢は、潜在的な能力が芽を出しかけるときであり、何かのキッカケ、弾み(引き出す側の上手さも大事ですが・・・)で何かを起こす「岐路」にある年齢なのかもしれません。

そして、引き出された彼・彼女らがしていることに驚かされることは、既成の大人が経験を積み重ねることによってようやく得たものを、いとも簡単にやってのけてしまい、その先を目指していることなのです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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