「君が代」を歌うときは?

9月の某日、某一般紙の読者投稿欄に「ウ~ン、なるほど。確かにそうだなァ」と思う投書が掲載されていました。

投書の内容は、国歌としての「君が代」の“テンポを統一させたい”という趣旨-。まちまちのテンポ(演奏の速さ&遅さ)を指摘したもので、投稿者は「元海上自衛隊東京音楽隊長」氏ということもあり、経験からの発言に、一考の余地あり、と改めて、気づかされました。

この夏は、リオ五輪での日本代表選手の活躍もあって「君が代」が多く聞かれました。もちろん五輪だけでなく、スポーツ各分野での国際的イベント、例えばボクシングの世界戦であったり、サッカーの国際試合であったり、その都度、対戦する両国の国歌が試合前に演奏されるのが常です。

その際、ただ録音されたものの演奏だけだったり、生の演奏だったり、あるいは歌手やタレントが歌詞を独唱したり、形はさまざまなものになりますが、特に独唱の場合は、歌い手のバリエーションでテンポが大きく変わることも多く、聞く側も、それが当然、とテンポに関しては、あまり違和感を感じない状態になっていたかもしれません。

元「音楽隊長」氏は〈リオデジャネイロ五輪の表彰式で流れた「君が代」のテンポの遅さに違和感を覚えた人も多かったのでは?〉と、疑問を投げかけています。

氏によると、リオ五輪でのそれは「1分20秒」かかっていた、としていました。

速からず遅からずの適正テンポで

なるほど・・・では、と口ずさんでみます。私の場合、速くもなく、遅くもなく、普通に歌って「44秒前後」でした。

元「音楽隊長」氏は、こう記述します。

〈「国旗国歌法」(国旗及び国歌に関する法律)には、君が代の歌詞と楽譜は記されていても、速度に関する記載はないので、どんなテンポで演奏されても文句は言えない。(略)海上自衛隊の式典では、旧日本海軍以来の伝統を守り、45秒で演奏している〉

氏はまた、演奏に加わった1964年(昭39)の東京五輪を振り返り、そのときは〈何と30秒という速いテンポだった〉と記していました。

1999年(平11)に「国旗及び国歌に関する法律で正式に国歌として法制化」(第2条)された「君が代」は、歌詞の出典は「古今和歌集の短歌の一つ」とされ、作曲に関しては、資料によると、1880年(明13)につけられ、雅楽をベースにしてアレンジしたもの、とありました。

雅楽は、宮廷を中心に行われた音楽、であり、その「雅」が文字通り「みやびやか」「しとやか」であれば、アップテンポにはなり得ない「ゆっくり」のほうが合っているのでしょう。

とはいえ・・・4年後に控える2020年東京五輪に向けて「君が代」は、その時代を背景に〈どういう演奏にすればいいのか〉が、さまざまな角度から検討されることになるのではないかとの思います。

その意味で、元「音楽隊長」氏がリオ五輪で感じた「君が代」演奏のテンポの違和感は、問題提起としてはグッドタイミングだったと思います。

さまざまなバリエーションで演奏、あるいは独唱、斉唱されるにしても、速からず、遅からず、基本的な部分での統一性を約束ごととして確立させておくことは、日本の国歌としての「君が代」を、日本から海外へ出しく発信、認識させることも含めて、検討されるべきことかもしれませんね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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