強さを支える修正能力の凄さ

最近は、スポーツ各界を含めて〈女性ファンの存在〉を無視できない情勢にあります。

人気復活の大相撲界も、相撲大好き女子の“スー女”に支持されていることが大きい、とも言われています。

午前中の曇り空から雨模様となった3月2日午後、大相撲のメッカ「両国国技館」(東京・墨田区)に足を運びました。

この日は相撲ではなく、プロボクシングWBC世界バンタム級王者・山中慎介(34=帝拳)の12度目の防衛戦がここで行われ、その取材です。ちなみに山中の両国国技館での世界戦は、過去2戦全勝、と相性のいい会場となっています。

会場で某ボクシングジムの会長と雑談中、いまやジム経営に欠かせない存在が、多くなった女性の練習生、とここでも女性の進出が大きな話題となりました。

そういえば、山中の好感度に女性ファンも多く、会場の風景にどことなく華やかさを感じました。

さて、山中の試合-。

試合前、いつものようにジムの先輩で元世界王者・浜田剛史氏(帝拳プロモーション代表)に話を聞きました。

-相手(カルロス・カールソン=メキシコ)はどんなボクサー?

浜田氏「低い姿勢でガンガンと左右を振ってくる好戦的なボクサーですね。典型的なメキシカン・タイプです」

-山中の対応は?

浜田氏「まず左を注意。不注意に右をもらわないことです」

日本記録に迫るV12を達成

試合が始まり、予想通りにカールソンは、ガチャガチャと出てきます。が、4回終了時に公開された採点は、1人が39-37、2人が40-36、と3者とも山中を支持した通り、キャリアの差は歴然で王者が主導権を握って試合を進めます。

リングサイドの記者席で「ボチボチだぞ」の声が漏れ、その通り、山中は5回に2度のダウンを奪い、6回にもダウンを奪いました。

が、ボクシングは分からないものです。一気に計3度のダウンを奪った山中にしてみれば、それで勝利を確信したことでしょうが、負けてもともと! と開き直ったカールソンが捨て身の反撃を開始したのです。

山中が2度のダウンを奪った5回にカールソンは2発、有効打を山中に見舞い、6回にはダウンを喫した後、また一発、有効打をお見舞いしています。

雲行きが怪しくなり、オイオイ大丈夫かよ、と心配する記者も・・・。まあ、苦戦とは言えないにしても、手こずっていたことは確かでした。

結果は7回、ゴッドレフトの炸(さく)裂で2度のダウンを奪い、山中がTKO勝利を収めたのですが、浜田氏は「山中の今の強さは、対応する力、修正して立て直す力、にあるでしょうね」と言い、手こずっても最後は、自分のボクシングに切り替える能力の高さを称えていました。

12度の防衛は、具志堅用高(元WBAライトフライ級王者)が持つ13連続防衛の日本記録に“あと1”に迫る快挙となりました。

浜田氏が言います。

〈マスコミは、記録に関して騒ぎますけど、山中もそうですが、陣営はそれほど気にしていないんですよ。山中がこれまで、強い相手と戦ってきた一戦一戦の積み重ね、が今なんですね。だから、次の試合、またマスコミは騒ぐでしょうが、山中には、一戦一戦、でいてほしいですね〉

会場を埋めた観衆7500人(主催者発表)を満足させた“神の左”の勝利! 

ヤマナカさ~ん! の黄色い声援も、結構多く、会場に響き渡っていました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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