“もうひとつ”の鎌倉の魅力

“竹の寺”として人気のある「報国寺」(鎌倉市浄明寺)に沿った道を奥に進むと、風格のある木造建築の洋館が見えてきます。

それが「旧華頂宮(かちょうのみや)邸」(鎌倉市浄明寺)ですね。

「報国寺」へは、JR横須賀線「鎌倉」駅の東口(鶴岡八幡宮側)前から出ている京急バス「金沢八景行き」に乗り「浄明寺」バス停で下車、で行くことが出来ます。そこから「旧華頂宮邸」までは徒歩約4~5分です。

3月8日午後、どちらかというと季節感は桜に向かっている雰囲気の中、ノーテンキな私たちは「梅を観(み)に行こうか」と「瑞泉寺」(鎌倉市二階堂)に向かいました。

ブラブラと歩いて「瑞泉寺」に着き、入り口で200円の拝観料を払おうとすると、何と受け付けのオヤジさんは、ノンキなものです、机の上に両足を投げ出して居眠りの真っ最中でした。

声をかけても目を覚まさず、この状態だけでも、今は梅の最盛期が過ぎて訪れる人たちが少ないのだろう、花の寺も小休止に入ったんだろうな、ということが分かり、まあ、拝観料など払わないで入っちゃおうか、とも思いましたが、一応ルールは遵守しようと、オヤジさんを起こしたところ、何やら不機嫌そうに「梅? もう終わったよ」と鼻先で笑われてしまいました。

まあ、ある程度は予想して来ているので別にガッカリもしませんが、この「瑞泉寺」はどうやら私たちにとって鬼門のようで、これまで再三、訪れていながら、前回は早過ぎて“もうちょいだな”と言われるなど、ここで見頃の梅を観たことがありません。

・・・で、そこから戻って金沢街道を歩き、なぜか和服姿の娘さんが多かった「報国寺」をのぞいた後、足を延ばして「旧華頂宮邸」に向かったのです。

点在する「旧宮邸」「旧侯爵邸」

ここの見どころでもあるフランス庭園の一般公開は、3月まで「午前10時~午後3時」とあり、私たちが着いたとき、ちょうど管理人さんが、門を閉めようとしているときでした。

声をかけると「瑞泉寺」のオヤジさんとは、こうも違うものか! の応対。イヤな顔もせず、いいですよ、庭を見てきて下さい、門は開けときますから、と言われ、思わずうれしい気持ちになりました。

「華頂宮」は、資料によると、大政奉還後の慶応4年(1868年)に伏見宮邦家親王の第12王子・博経親王によって設立された宮家、とあり、その「旧華頂宮邸」は1929年(昭4)に元皇族・華頂博信侯爵邸として建てられたもの、とありました。

現在は、鎌倉市が1996年(平8)に建物を譲り受け、庭園部分を一般公開、建物内部は春と秋の年2回、それぞれ2日ずつの計4日間、公開されています。

昨今、ここを訪れる人たちが多くなったのは、やはり、テレビドラマの舞台になったことが影響しているようです。昨年10月からTBS系列で放映された織田裕二主演の「IQ246~華麗なる事件簿~」で、この「旧華頂宮邸」が主人公の邸宅、という設定になっていました。

こうした「旧宮邸」「旧侯爵邸」は、鎌倉市に結構、点在しています。

江ノ電(江ノ島電鉄)の「長谷」駅から由比ヶ浜大通りを鎌倉方面に向かい、途中、案内板のある交差点を左折した奥に「鎌倉文学館」(鎌倉市長谷)があります。

この建物も、その一つですね。3階建ての本館と敷地は、加賀百万石藩主・前田利家の系譜である旧前田侯爵邸の鎌倉別邸としてあり、1890年(明23)ごろ、第15代当主の前田利嗣(貴族院の侯爵議員)によって建てられた、と記されていました。

この建物の、知る人ぞ知る快感? は、夏の暑い日、2階のベランダに出ると、目の前に広い庭園とバラ園が広がり、遠くには海が見渡せますが、そこから吹いてくる風の心地よさ、にあります。

スーッと引いていく汗の気持ちよさに当時の生活をしのびながら、さすが、こういう人たちは、いいところに居を構えるものだなァ、とつくづく感じるひとときでもあり、一瞬の贅沢に浸るのも悪くはありません。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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