宮里藍の突然の引退に思うこと

最初にお礼です。

5月26日付の「ウォーキングについてのあれこれ」に関して仙台在住の方から「自宅でのフィットネスバイクも継続性があり流行っているようです!」とのアドバイスをいただきました。

ありがとうございます。

さて・・・思いもしなかった衝撃的なニュースがもたらされましたね。女子プロゴルファー・宮里藍(31=サントリー)の、今季限りで引退! という電撃的な表明です。

5月26日午後、所属するマネジメント会社が、その旨だけをマスコミ各社に伝え、理由など詳細は、5月29日に開く会見で本人が話す、ということでした。

1985年(昭60)6月19日生まれ。競技年齢が長いゴルフにあって、31歳はまだ早過ぎるだろう、という声が、私の周辺にも渦巻きました。が、詳細が分からない現段階では、残念だが、彼女は自分にそういう一つの決断を下したのだろう、と受け止めるしかありません。

兄2人とともに宮里3兄妹がプロゴルファーとして世に送り出されたとき、スポニチ本紙の“宮里流ゴルフ”に関する大型企画に私も携わっており、しばしば、沖縄・名護市の「大北ゴルフ練習場」(沖縄・名護市大北)に父親・優さん(71)を訪ね、いろいろと話を聞く機会を得ていました。

仕事の話を終えた後の雑談で優さんは「プロであれば、技術的なものは皆、だいたい横一線だと思いますよ。差がつくとしたら、それは“頭”でしょうね」

“頭”とは、つまり、考え方であり、コース攻略の工夫であり、マネジメントのうまさ、といったところを意味するものでしょう。

2006年から主戦場を米国に移した宮里は、体格の差、それにともなう飛距離の差、などに悩み、試行錯誤の末に飛ばすためのスイング改造が裏目に出て大スランプに陥りました。

が、2009年7月の「エビアン・マスターズ」で初優勝し、長かったトンネルを脱出。翌2010年は、一気に開花、年間5勝を挙げて世界ランク1位に立つなど大活躍を演じています。

その原動力は、やはり、工夫であり、考え方であり、飛距離の差をカバーするためのショートゲームのうまさであり、また苦闘にあって養われたメンタルの強さであり、宮里の復活劇を見ていると、人生何ごともマイナスなどないのだ、と勇気づけられたものでした。

最大の功績は後進への刺激

宮里が背負った最も大きな役割は、日本女子プロゴルフ界の復興、だったと思います。

宮城・東北高3年時の2003年、JLPGAツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で優勝したことにより、同年秋に女子高生のままプロ転向。本格参戦となった翌2004年に年間5勝を挙げ、5年連続賞金女王の座を狙っていた“絶対女王”の不動裕理と競り合い、最後までもつれる賞金女王争いを展開させました。

宮里の出現は、下降線を描いていた国内女子プロゴルフ界を一気に上向かせ、そうした人気の背景には、宮里のゴルフのうまさだけではなく、女子ゴルファーってカッコいい! と憧れを持たせる要素がありました。

再び、父親・優さんのこだわり-。

「将来、ゴルフの何かの大会で優勝してスピーチしたり、テレビのインタビューに答えたりするとき、歯が虫歯だらけだったりしたら、アスリートとしておかしいでしょ」

父親は3兄妹に幼年時から、その日を見据えて、しっかりとした歯磨きの習慣、また牛乳を飲む習慣、を義務付けました。次男坊の優作などは、小学校6年時に「虫歯なし」の表彰状を与えられています。

そうした清々しさがあり、さらにこれまで、多くがポロシャツ姿だった女子プロゴルファーのウエアにひと工夫をもたらしたのも宮里でした。

優さんが言います。

「ウエアは大事ですから、とことん検討しましたよ。やはり、アスリート的なもの、知的で健康的で清潔なもの、が第一だと思います」

宮里の凛々しい姿に憧れ、私も藍ちゃんのようになりたい、と親が用意したクラブに手を伸ばし始めたのが、1998年(平10)年前後に誕生した世代です。この面々は、4~5歳で宮里のプロ転向後の活躍に触れ、ゴルフを開始しています。

ざっと名前を挙げると、勝みなみ、橋本千里、澤田知佳、新垣比菜、畑岡奈紗、長野未祈・・・らがいます。いずれも次世代の“ポスト宮里”候補ですね。

宮里の周辺には、尊敬するアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)や親しい友のロレーナ・オチョア(メキシコ)がいました。彼女たちは、それぞれの理由により、惜しまれながら引退に踏み切っています。

あるいは、そうした潔い身の引き方に共鳴するものがあるのか、あるいは宮里藍の美学によるものなのか?

注目される5月29日-。

宮里の口から何が語られるのか、じっくりと聞いてみたいですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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