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帰って来た“水の申し子”

相変わらずしつこい新型コロナウイルスの蔓延と耐え難い酷暑(熱中症の増加)に見舞われた8月が終わろうとしています。

長引くそうした状況に人々は、増える在宅の時間に“もうウンザリ”とヘコみがちな日々を強いられていたと思いますが、この出来事はダレた気持ちを自分にムチ打ってシャキっとさせ、立ち向かうことの勇気、大切さを思い起こさせてくれました。

8月29日、東京辰巳国際水泳場で開幕した競泳の「東京都特別大会」第1日、女子50メートル自由形に出場した池江璃花子(20=ルネサンス)です。

復帰を告げた池江をテレビが報じるようになり、しかし、その姿を見た人々は、私もそうでしたが、競泳に耐えられる体なのだろうか、ということでした。

競泳の選手たちは、そろって肩から胸にかけて大きく柔軟な、競泳独特の筋肉をつけています。

が、池江の体からその筋肉は消え、首筋から肩、腕…とほっそりとしており、闘病による1年7カ月のブランクが偲ばれ、あの泳げは日本記録のときの池江を思えば、むしろ痛々しさを感じるほどでした。

そして当日、池江の出番が来ます。池江のレースは、テレビが報じたニュースで観ただけのものですが、10人が出場した組で池江は、やや遅れたスタートを25メートル付近で取り戻し、最後の15メートルですべてを出し切った、という内容でした。

大目標はパリ五輪出場

26秒32-。この組の1位。全体(55人)で5位。自身が保持する日本記録24秒21には届かなったものの、当面の目標に掲げていた10月の「日本学生選手権(インカレ)」出場のための標準記録26秒86をクリアしました。

昨年2月、オーストラリア合宿中に体調を崩し緊急帰国。入院・検査の結果、同年2月12日、自身のSNSで白血病を公表しました。

同年3月の告白-。「思っていたより、数十倍、数百倍、数千倍、しんどいです」。一時は体重が10キロも減り、死にたいと思ったことも…。

困難を乗り越え、約10カ月の入院生活を経て退院。レース出場は、実に1年7カ月ぶりでした。それでいてこの成績、凄いですね。

レースを終えた池江をテレビのカメラが映し出しました。以前は常に笑顔を絶やさなかった池江がタオルで顔を覆い、涙を拭っていました。

「戻ってこれた」-。

闘病を支えてくれた多くの関係者たちへ。励ましのメッセージを送ってくれた多くのファンへ。何よりも頑張った自分へ。池江は万感の思いだったことでしょう。

こわごわ踏み出した一歩は、最大目標である2024年パリ五輪への道を開きます。

「第2の水泳人生の始まり」。池江は言葉をかみ締めていました。

頑張れ! ですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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