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匿名での無責任投稿について

5月9日の日曜日夜、TBSテレビ系で放送(午後6時30分~)された陸上の東京五輪テスト大会(東京・国立競技場)に見入りました。

コロナ禍にあって五輪開催に関する賛否の声があちこちで表面化する中でのイベント。5月5日には北海道・札幌市で五輪マラソンと同じコースを走るテスト大会「札幌チャレンジハーフマラソン」が行われ、五輪開催を“前提”とする準備は進行しつつあるようです。

とはいえ…大会を中継するテレビの画面からは、競技場内の出来事しか分かりませんが、翌5月10日付のスポニチ本紙で競技場外(国立競技場周辺)では五輪開催に反対、中止を求めるデモ行進が行われていたことを知りました。

同紙の記事によると-。

〈(略)午後6時ごろから反五輪の会、オリンピック災害おことわり連絡会が共催し約100人が参加。「五輪、聖火リレー、テストイベントは今すぐやめろ。五輪より暮らしを守れ」などと拡声器で訴え「コロナ五輪」「殺人五輪」という言葉が並んだプラカードも掲げられた。(略)〉

-とありました。

もちろん、そうして反対する側には、それなりの理由があってのことでしょう。しかし、それらの声で傷つき、大きな痛手を負うのは、誰よりも選手なのだ、ということを知っておいて欲しいと思います。

「札幌チャレンジハーフマラソン」に出場した五輪男子マラソン代表選手の服部勇馬(27=トヨタ自動車)が口にした「実際にこの状況下で走っていいものかと…」という言葉は、複雑な胸中を偽りなく表しています。選手たちは選手である自分と一人の国民である自分との板挟みにあって苦しむのですね。

競泳の東京五輪代表選手・池江璃花子(20=ルネサンス)に降りかかった出来事は、それを象徴するものでした。

五輪開催“賛否”が渦巻く中で…

池江が5月7日、長文のツイッターを投稿。「自身のSNSに五輪反対派から『(五輪を)辞退して』『反対の声をあげて』などの声が寄せられている」ことを明かし、コロナ禍に揺れる五輪への思いを綴(つづ)ったのです。

池江は4月に開催された競泳の「日本選手権兼東京五輪選考会」(東京アクアティクスセンター)で4冠を達成。400メートルリレーと400メートルメドレーリレーのメンバーとして東京五輪の代表となりました。

順風満帆に思えた水泳人生に突如、立ち塞がった「白血病」(2019年2月12日公表)。「思ってたより数十倍、数百倍、数千倍しんどい」という状況下で2年2カ月間の苦闘を乗り切っての復活劇-。

そんな池江の、逆境にあって「あきらめない心」「折れない心」を無視した匿名の投稿に対して池江はこう返しています。

〈私たちアスリートは、オリンピックに出るため、ずっと頑張ってきました。ですが今、このコロナ禍でオリンピックの中止を求める声が多いことは仕方なく、当然の事だと思っています。私も他の選手もきっと、オリンピックがあってもなくても、決まったことは受け入れ、やるならもちろん全力で、ないなら次に向けて頑張るだけです〉

最近はインターネット上で匿名による心ない個人攻撃が多くあり、社会問題化していると聞きます。五輪開催に関しては現状、賛否の声が上がるのは当然であり、反対派の投稿者がどう考えを示そうが自由です。が、匿名で投稿、選手個人に自分の考えを言わせようとするのは理不尽の極みでしょう。

池江自身がツイッターで「私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません」としていることは当たり前のこと。五輪開催について意見があるならIOCであり、開催国、開催都市に投稿者自身の署名入りで考えを述べるべきでしょう。

自らはいつでも逃げられる匿名というせこい手段での投稿は本当になくなってもらいたいと思います。匿名の投稿者は、こうしたことが選手へどれだけ余計な圧力をかけているかを知るべきでしょう。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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