村田に続け! 清水がプロ初戦KO勝利

「どう(銅)だ!」とばかり、2012年ロンドン五輪ボクシング(バンタム級)銅メダリストの清水聡(30=大橋)が、注目のプロデビュー戦をKO勝利で飾りました。

舞台は、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23=大橋)が、10回KO勝利で3度目の防衛に成功した神奈川・スカイアリーナ座間(座間市民体育館)のリング、しかも、清水は、セミファイナルで登場するという破格の待遇です。

座間市出身の井上にとっては地元開催となった世界戦。この会場はいいですね。小田急線「相武台前」駅で降り、徒歩で約7分程度と便利な立地です。観衆は3300人と発表(主催者発表)されましたが、ボクシングの興行ではちょうどいい具合に熱気が立ち込めていました。

さて・・・清水の登場です。プロデビュー戦は、58・0キロ契約の6回戦。ウエートはスーパーフェザー級(リミット58・97キロ)相当で、相手の李寅圭(24)は、韓国フェザー級王者です。

ロンドン五輪時のバンタム級(リミット53・52キロ)からは、体重もかなり増えてのプロデビュー戦ですが、リング下の記者席から見る清水は、ほっそりとしてむしろ、華奢(きゃしゃ)な感じ、まだ“アマチュアふう”を漂わせていました。

試合開始-。

予想されたことですが、李は頭から突っ込んできます。アマチュア選手はどうしても、きれいな試合、スマートな勝ち方、が優先されてしまい、プロ選手の接近肉弾戦は、誰もが経験する、プロの洗礼ともいえる関門です。

ファンの皆さんは、記憶にあるでしょうか。高校6冠の勲章を引っさげてプロ入りし、西の亀田(興毅)、東の粟生、と言われたホープ時代の粟生隆寛(帝拳)です。技巧派の粟生は、どうしても、突っ込んでくる相手をかわそう、さばこう、として追い込まれ、苦戦を強いられていました。

まずは名刺代わりのボディー一撃!

その代表的な例が2008年4月、日本フェザー級王者の粟生が東洋太平洋同級王者・榎洋之(角海老宝石)と対戦した試合でした。

歴戦のプロ戦士・榎が、ほとんどジャブ一本で突っ込んでくるのに対し、粟生はスピードで上回りながら、技術で上回りながら、また、かわしながら単発で放つパンチが有効打となりながら、結果は勝ちに届かず、引き分けとなりました。

その差は・・・「前に出るハート」と「かわす技術」についてのプロとアマの比重の差、といえたでしょうか。

技術よりガチャガチャと体当たり勝負に出る李を清水は、スマートにさばき、かわしたかったことでしょう。それが五輪メダリストのプライドというものです。

清水の良かったところは、慌てず騒がず、じっくりと構え、右ジャブ(サウスポー)をいい具合に当てながら立ち向かい、1回は左フックで、2回は右フックで、ダウンを奪い、優位に立てたことでしょう。

もっとも、試合後の談話では、とにかく6Rなんてやったことがないからね、ヘンに打たずによけながら、ゆっくりを心掛けました、と記者連中を笑わせていましたが・・・。

まあ、その落ち着きが5回、左のボディー一撃! 李を悶絶させるKO勝利(タオル投入)を呼び込んだのでしょう。

歯切れもよく、笑顔もよく、目標は世界チャンピオン! と威勢もよく、清水の性格はプロ向きという感じも受けました。

とはいえ、プロデビュー戦は名刺代わり、ここから本当のプロの道が始まります。

一歩先を行く村田諒太(帝拳)とともに、五輪メダリストの新しい道を築いてもらいたいもの、と思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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