松山に見た“いぶし銀”の底力

何ごとも1年365日、好調を維持し続ける、などということは到底、あり得ないことです。

プロゴルファーの中嶋常幸は、全盛時だった以前、必ず来る好・不調の波の、その幅をできるだけ小さくすることは重要な作業なんだ、と言っていました。

毎週のようにトーナメントに臨むゴルフのツアープロにとって、今日の良さが明日も続かず、日々変わってしまうフィーリングをどうコントロールするかは、頭を痛めることなのでしょう。

だから「強者の底力」とは何か? を考えるとき、好調時の爆発もさることながら、むしろ、不調時にどれだけ我慢できるか、しのげるか、のほうに多く、ウエートが置かれるのではないかと思います。

さて・・・USPGAツアーのプレーオフ・シリーズ(全4戦)も最終戦「ツアー選手権」(9月22日開幕、米ジョージア州アトランタ=イーストレイクGC)を迎え、初日に日本の松山英樹(24=LEXUS)が、4アンダーの「66」(パー70)で首位に立ったことで一気に盛り上がってきました。
試合の模様は「NHK BS1」が生中継

第1日の松山は、ショットが思うようにいかず、首を傾げる場面も多く見られましたが、パットを含むショートゲームが好調で6バーディー(2ボギー)奪取に結びつけました。

第2日(9月23日)は一転、ホールアウトした松山が「全部に苦労した」と振り返ったように、ショットのブレは改善されず、加えてパットのフィーリングも悪く、2バーディー、3ボギーの71、通算3アンダーとスコアを伸ばせず、首位に4打差の3位に後退しました。

悪ければ悪いなりのプレーでV圏キープ

好調のD・ジョンソン(米国)が通算7アンダーとスコアを伸ばし、首位の座を堅守しただけに松山の後退は残念でしたが、そうした中で感じたことは、いまさらながら・・・かもしれませんが、悪ければ悪いなりに“しのぐ力”を持っているなぁ、ということでした。

第1日にバーディーを奪った1番(パー4)で、第2日は第2打をバンカーに入れ、いきなりボギーを叩いてしまいます。

“嫌な予感”は、ここからもう漂い始め、6番(パー5)でバーディーを奪っても、8番(パー4)でまた、第2打をバンカーに入れ、ボギーとしてしまう、どうにもイライラの展開です。

このままズルズル後退か? のムードは、15番(パー3)で第1打を池に入れてしまったことで強まりましたが、3オンして7メートルのパットを沈め、ナイス・ボギー! で耐えたところに松山の底力を感じました。

ここでダブルボギーにしてしまうことと、ボギーでしのげたこととでは、V圏を維持するかしないか、まさに地獄と天国の差と言えるでしょう。

17番(パー4)のバーディーチャンスを逃したことは惜しまれましたが、最終18番(パー5)で3オンからのバーディー奪取は、第3日以降の反撃につながるナイス・ブレーでした。

残り2日間、松山がどんな底力を見せるかは注目されるところです。何しろ、この最終戦には1000万ドル(約10億1000万円)のビッグなボーナス賞金が懸けられているのです。

プレーオフ3試合を終えた時点で松山が獲得した「フェデックス・ボイント」(順位に応じて配分されるポイント)は288ポイントでランク17位。ちなみにトップに立っているのはジョンソンで、今大会も目下、首位の座をキープしています。

松山が年間王者となって1000万ドルを獲得するには、優勝を絶対条件に他の上位選手がスコアを落とすこと、という難しい条件がつきますが、可能性があるなら、あきらめず、最後の踏ん張り! といったところでしょう。

その結果が楽しみとなりました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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