復帰する“パックマン”が目指すものは?

ボクシング好きの友人が言いました。

〈“やっぱり”帰って来てくれたね~。復帰戦が楽しみだよ〉

プロボクシングの元6階級制覇王者マニー“パックマン”パッキャオ(37=フィリピン)の電撃的なカムバックです。

パッキャオは、今年4月9日(日本時間同10日)のティモシー・ブラッドリー(米国)とのラバー・マッチ(3-0判定勝利)を最後に現役引退を表明しましたが、8月に引退撤回を宣言、この11月5日(日本時間同6日)に米ネバダ州ラスベガスのトーマス&マックセンターでWBO世界ウエルター級王者ジェシー・バルガス(27=米国)と戦うことになり、復帰戦でいきなりタイトルに挑戦することになりました。

ブラッドリー戦後、パッキャオには、本当にこれで引退するのか? の質問がぶつけられました。これにパッキャオは、フィジカルは続けられるが、フィリピン国民のためにこれで辞める、と答えています。

フィリピン国民のために・・・これまでもパッキャオは、下院議員として政治家とプロボクサーを両立させる忙しい日々を送っていましたが、ブラッドリー戦後の5月に控える上院議員の選挙(当選)を視野に入れ、この発言を生んでいました。

が、周囲の受け止め方は、まだまだできる、とパッキャオの引退を惜しむ声が多く、冒頭に記した友人も、復帰は想定内だったようです。実際、プロモーターのボブ・アラム氏にしても、パッキャオにはまだまだ、戦いを続けていてほしい、というのが本音だったことでしょう。

どうなる? 7カ月ぶりの復帰戦

そうした背景があっての復帰。ちなみにその理由をパッキャオは〈ボクシングを続けることが、国民を救済する一助になるかもしれない〉と語った、と伝えられています。

確かに政治家として行政面で国民を救うより、パッキャオに限っては、リング上での活躍で国民に英雄の憧憬、勇気を与えることのほうが似合っているような気がしますね。

さて・・・注目の復帰戦の行方はどうなることでしょうか。

王者のバルガスは、1989年5月10日生まれ、パッキャオより10歳若い27歳です。プロ戦績は28戦27勝(10KO)1敗。66戦のパッキャオと比べれば、約3分の1のキャリアですが、アマチュアで140戦しており、正統派のボクサーファイターといえるでしょうか。

パッキャオは、といえば、ブラッドリーとのラバー・マッチは、ケジメのKO決着を誰もが望んでいたことと思います。パッキャオは後半、2度のダウンを奪ったものの、展開は、倒し合いではなく、どちらかというと、ポイントの取り合いとなった試合でした。

それはそれで“駆け引きの妙”など、強さより上手さを見せてくれて見応えがありました。そういえば、パッキャオのKO勝利は、2012年12月8日のファン・マフエル・マルコス戦(6回KO勝ち)以来、4年間5試合、見られていません。

全盛時に観る側をしびれさせた、あのスビートと鋭く踏み込んで放つ左、の威力がトシとともに薄れつつあることは否めないところでしょう。

復帰戦では、やはり、パッキャオらしい試合を見せてもらいたいものです。パッキャオは、階級の壁を超えて数々の名勝負を繰り広げてきた英雄なのですから、復帰に際しては、それだけのものを背負ってもらわないと、ファンを嘆かせてしまうでしょうね。

〈これから何を目指し、どこに進んでいくのか〉は、大きなテーマとなりそうです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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