“怪物”が魅せたスゲー戦い!

テレビがプロゴルフ・トーナメントの最終日を中継した後の時間帯-つまり、日曜日の夕方は、ゴルフ練習場が混雑するのだそうです。

大会をテレビで観(み)たゴルフ・ファンの方々が、創意工夫のアイデアマン・片山晋呉、宮里優作の美しい“宮里流”スイング、あるいは“中年の星”藤田寛之のいぶし銀スイング、また、パワーの衰えを感じる年代は、女子プロのイ・ボミや笠りつ子らから、何らかのヒントを得て、さっそく練習場で試してみよう、と駆けつけるのでしょうね。

気持ちはよく分かります。

が、しかし・・・この選手から何かを得よう、などとは、とてもとても、恐れ多くも、の領域となってしまいます。JPGAツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」(11月13日最終日、静岡県御殿場市=太平洋クラブ御殿場コース)で初日から首位を走る完全優勝を飾った松山英樹(24=LEXUS)です。

後続に6打差をつけてスタートした最終日の松山に、ゴルフ・ファンの皆さんは何を感じたでしょうか。

スゲーな! と思った迫力の数々をざっと挙げてみると-

①フェアウエーを外さずに飛距離を出すドライバーショットの迫力
②ピンポイントでグリーンを狙うアイアンショットの迫力
③勝負どころで果敢に攻める技術とメンタルの迫力

-などがあり、さらに加えれば・・・

④歩いているだけで他を圧する迫力

・・・でしょうか。

迫力満点! 世界レベルのピンポイント攻撃

確かに最終日同組の宋永韓(ソン・ヨンスン)と朴相賢(パク・サンヒョン)の韓国勢は、第3日も同組で回った松山のケタ違いの迫力に完全に飲まれてしまっており、最終日は松山の前に小さく見え、もう、途中から勝負をあきらめてしまった感がありました。

2、3番の連続バーディーで通算スコアを22アンダーに伸ばした前半アウト、松山は6番(パー5)でトラブルに見舞われています。第1打を左に曲げてボールは木の根っこの下。打てずにアンプレアブル宣言。さらにその後も、第4打を池にいれるなど、このホールをダブルボギーにしてしまいます。悪循環で続く7番(パー3)もボギー。

8番バーディー、9番ボギーともたつき、通算スコアを19アンダーと1つ落としてハーフターンした時点で後続は3打差に迫っており、観る側には、大丈夫かな? と危機感が漂いました。

韓国勢がつけ入るスキは、このとき、確かにあったのです。

しかし、この男には、そんなことなど関係ないのですね。11番から始まったバーディー・ラッシュ。勝負どころの攻めの凄さに観る側は、スゲー! と舌を巻き、戦わなくてはならない同組の韓国勢も「ヒデキはずっと米国にいてもらいたいよ」と嘆き節となってしまいます。

通算16アンダーで2位となった宋永韓は、松山がいなければ、優勝していておかしくないスコアを出しているのですから、複雑な心境だったことでしょうね。

米国で揉まれた結果が、こういうプレーを生んでいるのだなァ、と思ったのが、15番(パー4)と16番(パー4)で連続バーディーを奪ったシーンでした。

15番はフェアウエーセンターからの第2打、残り50ヤードをピン上1メートルにピタリ。16番もフェアウエーセンターから第2打、残り143ヤードをピン上4メートルにつけ沈めました。

この2ホールの凄さは、ピンポイントで攻める迫力にあり、松山と比較するとやはり、日本のツアーで戦っている選手たちとの差は歴然、といった“世界レベル”が感じられました。

その点に関しては、選手会長を務める宮里優作も、全体的に(日本のツアープロの)レベルを高めることが必要、と松山の異次元の戦いに大きな刺激を受けたようでした。

ちなみに松山が出した優勝スコアの通算23アンダーは、2004年大会でダレン・クラーク(英国)が出した通算22アンダーの大会最少スコアを更新する新記録となりました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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