東北で起きた「震度5弱」に思うこと

仕事場にしている自宅のひと部屋に、いつのことだったか忘れましたが、確か、北海道で購入したと思われる、鈴が2個ついた飾り物がぶら下げられています。

この鈴が、わずかな家の揺れにも敏感に反応してチンチンと音を鳴らすため、地震続きの昨今、なかなかの“お役立ち”グッズとなっています。

11月22日早朝、この鈴の音で起こされました。午前5時59分ごろ、福島県沖を震源とする「M(マグニチュード)7・4」(震度5弱)の地震があり、鈴は、私が住む神奈川県南部エリアの「震度3」に反応したものでした。

鈴の音で起きた私は、チンチンと鳴り続ける音を聞きながら、次に体に感じる揺れが来たら何とかしなければ・・・と様子をうかがいますが、具体的に何をするかは思い浮かばず、自然災害に対する備えの必要性を十分わかっていながら、実際のところは、何もできずにいるのが正直なところでした。

そんな私の優柔不断な態勢とは対照的に、テレビ各局の報道体制は、予定された番組をすべて変更、徹底して「地震発生→津波来襲」を基にした、緊迫感あふれるものとなっていました。

福島県いわき市の沿岸エリアに津波警報が発令されたのを機に、アナウンサーが切迫した口調で、太平洋沿岸に位置する各県への津波の危機を伝え、画面には「すぐ逃げて!」「すぐ避難を!」のテロップを出す一方で「命を守るために今すぐ逃げて下さい」など、強い口調で繰り返し、ときには命令口調で避難を訴えていました。

東北地方の太平洋沿岸に位置する各県は、2011年3月11日の東日本大震災の経験者であり、さまざまな面での対応の速さについて、翌11月23日付の新聞各紙で「5年前の教訓が生かされたもの」と報じられていました。

私のような、福島県とは離れた神奈川県の住民としては、テレビが映し出す、まだ静かな海岸とアナウンサーの切迫した口調に違和感を感じる部分はあり、実際、同時間帯にNHKを見ていた視聴者からは「精神的に疲れた」などの声もあったようです。

エッ! 東日本大震災の余震なの?

しかし、一方、押し寄せた予想を超える津波に、予報を出す気象庁にしても「注意報」から「警報」への移行に難航したとの指摘もありました。

人間の力が及ばない自然災害への判断の難しさですが、とはいえ、やはり、惨事になってから“想定外だった”は、東日本大震災でイヤというほどの反省材料となっているわけで、つまるところは、他力本願ではなく、住民自身の危機意識、決断と判断こそが命を救うことになるのでしょう。

私が住むマンションでも、先ごろ、防災に関する説明会があったり、また、地域でも津波を想定した避難訓練が行われたり、このところ、自然災害への意識を強めるための会合や訓練が多くなっています。

マンションの防災に対する説明会には、市の担当者も加わって「津波に対しては、とにかく逃げること」を強調していましたが、逃げる側にとって、今回のテレビ報道を含めて〈具体的な情報収集〉がもう一つ、抜け落ちているような気がします。

つまり、逃げることは分かった、では、どう逃げたらいいか、の具体策です。

一般的に「逃げる」=「車」は、すぐに思い浮かぶ手段であり、だから、皆がそれを行って「渋滞」=「動かない」の渋滞問題が起きてきます。では、と足で逃げるにしても、どこまで逃げたらいいのか、の目安があれば、パニック状態にあっても、効率的な逃げ方ができることにもつながるでしょう。

そのためにこのところ増えた、電信柱などに表示されている「海抜○○メートル」の活用-もちろん、津波の規模によりますが、××メートルまで逃げればひと息つける、くらいの目安がほしいですね。

逃げる人々は、何も地元の人たちだけでなく、当該地域に旅行などで来ていた土地勘のない人々だっているわけですから、目安を設定することは、そうした人々に親切ではないか、と思います。

気象庁は、今回の地震を「東日本大震災の余震とみられる」と発表しました。私もそうでしたが、エッ、余震? 5年も経っているのに・・・と思った方は多かったのではないでしょうか。

地下では、そんな不気味な活動が、いつまでも続いているのですね。

地震列島に住む私たちには、本当に覚悟が必要な近年です。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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