山門を開けた「長寿寺」をのぞく

JR横須賀線「北鎌倉」駅は、電車を降りたプラットホームから既に大混雑、改札口への進行は渋滞の中でした。

12月3日の土曜日午後-。

駅からすぐの鎌倉五山第2位「円覚寺」(鎌倉市山ノ内)や、私の好きな同4位「浄智寺」(同)などに向かう人々の列は、この季節、やはり、色とりどりの紅葉がお目当てなのでしょう。

同日朝、鎌倉好きの例の友人Fからメールが入りました。

〈天気がいいので急に紅葉を観(み)たくなった。北鎌倉に行かないか?〉

友人Fの狙いは「長寿寺(ちょうじゅじ)」(鎌倉市山ノ内)でした。

「北鎌倉」駅の鎌倉街道側改札口を出て左方向、鶴岡八幡宮に向かって歩き、横須賀線の踏み切りを渡ってしばらく(約10分ほど)行くと、右折して亀ケ谷切通しへ至る角があります。

足利尊氏の四男・足利基氏が建立したと伝えられる臨済宗建長寺派の「宝亀山 長寿寺」は、その角にあります。

このお寺は、これまでもたびたび、その前を通りながら、山門が閉まっていて中に入れず、拝観が出来ない状態でした。理由は「季節限定」「曜日限定」で境内を公開しており、毎日ではないこと。公開日に当たらないと中に入れず、しかも、公開日に当たっていても、雨の日は閉めてしまう、という、ちょっぴり気難しいお寺なのでした。

友人Fの急な誘いは、12月第一週の週末(金・土・日曜日)に開ける、ということで、チャンスの日は逃したくないものねェ、といったことからでした。

まるで京都! と感嘆の声

さて・・・山門を見上げる長寿寺の入り口、数段の石段には、公開日を知って中を観たい人たちが集まり、長蛇の列をつくっています。しかも、入場制限を実施しており、なかなか前に進まない状況、加えて〈拝観の心得〉なるものが貼りだされ、その内容に一瞬、エエッ、となってしまいました。

つまり、こんな内容-

*写真撮影を目的とする拝観は禁止
*境内は禁煙
*境内では敷石以外は歩かない
*苔の中に立ち入らない
*静かに拝観。私語禁止

-といった具合でしたが、どうでしょうか。

やっと順番が来て拝観料300円を払い、中に入るのですが、その瞬間から目の前に広がる黄色や赤の紅葉のあまりの美しさ、誰だって(私も)カメラを取り出し、スマホをカメラモードに切り変えたりしますが、あっ、写真撮影はいけなかったんだっけ、と思わず、首を傾げてしまいます。

どうやら、参拝を目的とするなら写真撮影も許可、らしいのですが、カメラを手にする人々が圧倒的に多い中、どうも、この拝観の心得は、特にカメラの項は、もう少し書き換えたほうがいいのでは? と余計なお世話ながら、思ってしまいます。

そんな文句もありましたが、しかし、ここの景観は素晴らしいですね。庭園の落ち着いた、静かなたたずまいといい、紅葉の美しさといい、隣りで愛(め)でていた高齢のご婦人が、まるで京都! と感嘆の声を上げていましたが、確かに鎌倉の武士文化とは、ちょっと違った趣を漂わせる造りでしたね。

ここは、春はどんな趣を漂わせるのだろうか、と、またのぞいて見たくなるようなお寺でした。

もっとも、あの〈拝観の心得〉は、やめたほうがいいですね。野暮というものです。

そんなものを貼りださなくても、人々は皆、行儀よく、大声での私語もなく、マナーを守って気持ちのいいひと時を過ごしていましたよ。

鎌倉から地元の藤沢に戻り、鎌倉散策の後のお楽しみは、もちろん、打ち上げの一杯です。

思った以上に美しかった紅葉の素晴らしさを脳裏に残しつつ、鎌倉の晩秋も捨てたものじゃないねえ、と余韻を残し、もう12月、季節も深まり、酔いもまた、次第に深まる、晩秋、いや初冬ですか、の一日となりました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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