五輪メダリストの競演が面白い

年末のプロボクシング“世界戦ラッシュ”の中で、見逃せない試合が2試合ありますね。

12月30日(東京・有明コロシアム)に行われる大橋勢のダブル世界戦-。その前座を飾る清水聡(30=大橋)と村田諒太(30=帝拳)の五輪メダリスト・コンビの試合です。

2012年ロンドン五輪ボクシング・バンタム級銅メダリストの清水は、カルロ・デメシーリョ(フィリピン)と、同ミドル級金メダリストの村田は、ブルーノ・サンドバル(メキシコ)とそれぞれ、戦いますが、五輪以来となる2人の“競演”は、プロ転向後、もちろん初となります。

清水が、プロ転向(大橋ジム所属)を正式表明したのが、今年の7月でした。記者会見では「世界王者にならないと意味がない。アマでお世話になった方々へ恩返しするためにも世界王者になりたい」と熱い抱負。注目のプロデビュー戦は、9月4日、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)がV3を達成したリングでした。

そこで清水は、5回KO勝利を飾ります。相手は元韓国フェザー級王者の李寅圭。清水は初回にいきなり、カウンターの左フックでダウンを奪いますが、2回以降、頭を下げてぶつかってくる李の荒々しいファイトに手こずりました。

それでも、やはり五輪メダリスト、力の差は歴然で5回、左ボディーをねじ込んでダウンを奪い、カウントの途中でタオルが投入され、計3度のダウンを奪う完勝で決着をつけました。

プロ初戦で硬さもあった中、まずは順調な出足を見せた清水でしたが、もちろん、プロとしての課題も見えてきます。

村田の試合は“世界前哨戦”

「最初は相手に打たせてゆっくり行くつもりだった」(清水)ものの、途中から相手のガチャガチャにつき合ってしまい、それが“手こずった”ような印象を与えてしまいます。

アマとプロの差-。プロの世界は、相手がテクニシャンなら、距離を詰めてそれを封じてしまうもみ合いに持ち込む、したたなタイプは、そこら中にいるのでしょう。

初戦は6回戦。デメシーリョ相手の今回のプロ第2戦は8回戦。どんな戦い方を見せるか、を含め、いろいろな意味で清水がプロとして本格的にスタートする試合になるでしょう。

その清水をにらみながら、村田もプロ第12戦に臨みます。

前戦のプロ第11戦は、今年7月23日、ラスベガス(米ネバダ州)で行われ、村田は元WBC米大陸ミドル級王者のジョージ・タドニッパ(米国)を1回1分52秒、わずか112秒、連打の猛攻でTKO勝ちを収めました。

この勝利により、村田陣営は、世界獲りの標的をWBO王者のビリー・ジョー・サンダース(英国)と定め、帝拳ジム・本田明彦会長も本格的に交渉に動き出した、と言われています。

もっとも、サンダース陣営の都合もあり、どうなるかは分からないところは、この世界独特の“点と点”ですが、そうした中での村田の年内最後の試合は、あるいは来年に実現するかもしれない世界挑戦に向けた“世界前哨戦”とも位置づけられる試合となるでしょう。

相手のサンドバルは、好戦的な右の強打者と評されています。が、ここに来てもう、誰がどうという問題ではないでしょう。いつまでも世界をにらんだプロ○○戦目というわけにもいかず、ここはキチンとした勝ち方で、世界挑戦へのチャンスを待つ態勢を整えたいものです。

さて・・・2人のメダリスト、どんな結果をもたらしてくれるでしょうか-。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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