ホント「栄枯盛衰、世の習い」です

旧年から新年へ-。

昨年末に集中したプロボクシングの“世界戦ラッシュ”にしても、年が明けて新春の箱根路を彩った恒例の“箱根駅伝”にしても、スポーツを通してひたすら前を向く選手たちの熱意と汗は、やはり、無条件に明日への希望を与えてくれていいですね。

私自身は昨年末、30日の東京・有明コロシアム、31日の東京・大田区総合体育館、とボクシングを取材し、時計の針が新年を刻んだ時間帯に帰宅。1月2~3日は自宅で、箱根駅伝(東京・箱根間往復大学駅伝)のテレビ中継にかじりついて正月を過ごしていました。

こうしてさまざまなスポーツを観(み)ていて思い描かれるのは、故事にある「栄枯盛衰、世の習い」でしょうか。

〈盛んなときと衰えるときがあるのは人生の常である〉

確かに今年の箱根駅伝、青学大が無敵の3連覇を達成して一躍、主役の座を勝ち取る裏に、古豪・中大の、勝負さえできない欠場、という寂しい出来ごとがありました。

昨年の大会でシード権を得られず、今年の出場権を懸けた予選会でも11位に終わり、10位で出場権を得た日大にわずか44秒差という屈辱でした。

箱根駅伝は、大正年代の1920年に第1回大会が開催されていますが、中大の連続出場は、1925年の第6回大会から始まり、昨年まで実に87回に及んでいたのに・・・それが、です。

過去、6連覇の偉業達成があり、強豪校として後輩たちにのしかかる伝統、それを守る重さ、一方、伝統はこれからオレたちがつくる! と奔放な走りで3連覇を達成した青学大の勢い、この差は・・・あるいは駅伝だけでなく、2017年、新しい年にも、各分野で当てはまるところがあるのでは? とも思います。

伝統を守る重さとつくる勢い

もう一つの衰退は、残念ながら内山高志(37=ワタナベ)に感じました。

昨年大みそか、東京・大田区総合体育館で行われたプロボクシングWBA世界スーパーフェザー級スーパー王者ジェスレル・コラレス(パナマ)に挑んだタイトルマッチ。昨年4月にKOで敗れた前王者は、いきなりのリマッチでも勝てず、○114-113、●110-117、●112-115、の1-2判定負けとなってしまいました。

王座を奪われた昨年4月の試合で内山は、コラレスの大振りだがスピードのあるパンチを不用意にもらい、態勢を立て直す間もなく2回、KO負けを喫してしまいました。

それを受けて今回-。スポニチ本紙の世界戦評論でおなじみの元世界王者・浜田剛史氏は、ポイントを前半戦においていました。

浜田氏「(4月の敗戦は)とにかく急ぎすぎでしたからね。今回はパンチの速さなどじっくり見て慣れることです」

序盤、じっくり見た分、ポイントは取られましたが、5回に左フックで軽いダウンを奪ってから、一進一退ながら、攻撃が次第に的確になってきます。

浜田氏「我慢の対応が続く中、最大のチャンスは10回だったんですね」

その回、内山の右ロングアッパーがボディーに炸(さく)裂しました。畳みかけるチャンス! ここでダウンを取っていれば、展開はがらりと変わっていたでしょうが、内山は反撃を許してしまい、それは11回以降も、攻めたけど攻め返された、ということの繰り返しとなってしまいました。

厳しいけれど、これが今の内山のすべてなのだろう、と考えるべきなのでしょう。ファンは、いつまでも“KOダイナマイト”のイメージを捨て切れませんが、やはり、37歳の年齢も含めて「栄枯盛衰・・・」の流れは避けられないのです。

内山にしてみれば、同じ相手に2度負けた悔しさは残ったことでしょう。

・・・その夜、百八の煩悩(ぼんのう)を取り除く「除夜の鐘」の音は、ことのほか傷心にしみ渡ったのではないかと思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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