タイミングと運の世界挑戦

プロボクシングWBO世界ミドル級王者ビリー・ジョー・サンダース(27=英国)の試合を観(み)ることができました。

WOWOWが1月9日夜(午後9時~)、昨年12月3日(日本時間同4日)に英国スコットランドのペイズリーで行われたサンダースの初防衛戦を録画放送してくれたのですね。

試合を観た関心のあるファンの方々は、ああ、これがサンダースの戦い方なのか、とテレビの画面を通して改めて把握できたのではないかと思います。

サンダースは周知の通り、ロンドン五輪ボクシング(ミドル級)金メダリストでWBO世界同級3位にランクされている村田諒太(30=帝拳)が標的としている選手ですね。

難攻不落のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)が、WBA世界スーパー、WBC&IBF世界正規、と各団体のミドル級王座を独り占めしており、取り巻く刺客勢も、WBA世界同級正規王者ダニエル・ジェイコブス(米国)やWBO世界スーパーウエルター級王者サウス“カネロ”アルバレス(メキシコ)ら強豪がひしめいており、このミドル級最前線に入り込むのは至難の技、タイミングと運がなければ、といえる情勢にあります。

チャンスを待つ村田陣営にも、もちろんタイミングと運が必要となり、それが近づいたり遠のいたり、があり、昨年12月30日の試合は「プロ12戦目」という長い道のりを生んでいました。

そのプロ12戦目が「世界前哨戦」と銘打たれたのは、やっとタイミングが来た! との感触を得たからにほかなりません。

イマイチの内容だった標的の初防衛戦

昨年12月下旬、WBOはアルバレスを王者サンダースの指名挑戦者に認定しました。が、アルバレス陣営は、興行優先、5月をメドにフリオ・セサール・チャベスJrとの対戦を計画しており、これが実現すれば、サンダースが空いて、村田の可能性がふくらんでくる、ということですね。

もっとも、サンダースへの指名挑戦権は、アルバレスが回避した場合は、WBO世界スーパーウエルター級1位のアブタンディル・クルツィゼ(グルジア)が名乗りを上げる可能性もあり、このあたりはまさにタイミングと運。村田の命運は、ただひたすら帝拳ジム・本田明彦会長の手腕に懸かってきそうです。

さて・・・サンダースの初防衛戦はどうだったでしょうか。

結果を先に言うと、サンダースの3-0判定勝ち、採点は116-113、116-112、115-113でした。

全体的な印象としては、サンダースの苦戦、序盤から中盤にかけての展開は、小柄だがパワフルなランク10位の挑戦者アルツール・アカボフ(ロシア)の前進にサンダースは距離をつぶされ、押し込まれるシーンが多く、手数の少なさも目につきました。

サンダースは、この初防衛戦が、一昨年12月19日に王座を奪取してから約1年ぶりとなった、というブランクが、微妙に影響していたかどうかわかりませんが、やっと調子が出てきたという感じとなった終盤にポイントを奪って判定勝ちとなりました。

この勝利でサンダースの戦績は、24戦全勝(12KO)となり、無敗を守りましたが、イマイチの試合内容に加え、両選手ともトランクスのゴムが緩く、ずり落ちそうになりながらの試合が、どうにも締まりを欠くものにもなっていました。

試合を中継したWOWOWの解説を務めた国際マッチメーカーで評論家のジョー小泉氏は「村田が対戦した場合、ピーカブー(のぞき見)スタイルでガードを固めて前進、ボディーを狙うのも面白いですね」と話していました。

今年の春ごろをメドとする村田の世界挑戦が実現するかどうか。初防衛に成功したサンダース陣営には、ゴロフキンやアルバレスと戦いたい意向もあるようで、それまでにサンダースの周辺に動きがないことを祈るばかりですね。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
ランクアップにご協力下さい
↓↓↓↓クリック↓↓↓↓
QRコード
QR