藍ちゃん“らしい”惜別ラウンド

涙、涙、また涙・・・その一打一打に一生懸命さが伝わる感動的な“惜別ラウンド”でしたね。

JLPGAツアー「サントリー・レディース」(6月11日最終日、兵庫県神戸市=六甲国際GC)最終日の宮里藍(31=サントリー)です。

最終日の観衆(ギャラリー)は、主催者発表9132人となりました。

初日6735人、第2日9405人、第3日9478人。4日間を通して3万4750人のギャラリーを動員する“藍ちゃんフィーバー”-。大会を中継するテレビの画面からも、その熱気が伝わってきます。

そんな中、優勝争いとかトップ10入りとかの華々しさはなくても、今、やれることを精いっぱい、やっている姿に“らしさ”があり、見守るファンは、藍ちゃん、感動をありがとう! と惜しみのない拍手を送っていました。

第2日(6月9日)の宮里はピンチに見舞われていました。

大詰めの16番(パー3)でボギーを叩き通算1オーバー。カットラインはイーブンあたりが予想され、このままでは予選落ちとなってしまう危機に、17番(パー5)でピン右3メートルのやっかいなバーディーパットを沈め、イーブンに戻しました。

カットラインは最終的に1オーバーとなり、結果として1打の貯金でしたが、決めなくてはならない、ここ一番に対する集中力に改めて、宮里のメンタルの強さを感じ、それはまた、自分を支えてくれるファンたちの、ああ、よかった、あと2日間、藍ちゃんを観られる、という喜びにつながっていることを、宮里という選手はよく知っているのだ、と思い、観ているこちらも思わず、目が潤んできてしまいました。

最終日にも、それは見られます。第3日を終えて通算1アンダーの33位。最終日は首位に13打差のスタートとなりました。

4日間計3万人超えの観客動員

宮里がインタビューに答えます。

少しでも結果を出して大会を盛り上げたいですね。欲を言うならトップ10で終わりたい

結果は5バーディー、4ボギーの71で回り、通算2アンダーで26位となりました。

しかし、大勢のギャラリーが取り囲んだ最終18番(パー4)で宮里は、グリーンからちょっとこぼれた約5メートルのアプローチをパターできっちりと沈めパーをセーブ。見守った観客も、まるで自分が決めたかのような笑顔と拍手で藍ちゃんを称えます。

2006年から主戦場を米国に移して12年。身長1メートル55の小柄な体格で海外勢のパワーと戦えてきた原動力は、この小技のうまさだにあり、それを裏付けた18番の1打。いかにも藍ちゃん“らしい”終わり方だったなァ、と思いました。

宮里の今後の予定は、米国転戦へと移行します。

まず6月23日(現地時間)開幕の「アーカンソー選手権」に出場。海外メジャーは「全米女子プロ選手権」(6月29日開幕=米イリノイ州)「全米女子オープン」(7月13日開幕=米ニュージャージー州)「全英リコー女子オープン」(8月3日開幕=英スコットランド)さらに「エビアン・マスターズ」(9月14日開幕=フランス)とたっぷり4試合が残っており、宮里はこの舞台で思い切り戦いたい意向でいます。

自身のゴルフの絶頂期にメジャーで勝てず、モチベーションの維持が難しくなったことを“今季限りでの現役引退”とした宮里でしたが、この引退ロードでメジャーに勝つことができたら“引退撤回”ということにでもなるのでしょうか。

まあ、すぐ、そういうことを考えてしまうのが、新聞記者の悪い習性です。

宮里が最後の気力を振り絞って懸命に戦う姿を黙って見守り、それが区切りの米国通算10勝目に結びつけば、悲願のメジャー優勝に結びつけば、よかったね、おめでとう! と言えばいいだけのことですね。

それが今回、宮里が下した大きな決断に対する礼儀というものでしょう。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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