パッキャオが無名戦士に負けた!

オオッ! という感じですね~。

夜のラスベガス(米ネバダ州)が定位置の6階級制覇王者が、何と白昼のブリスベン(オーストラリア)に登場です。

7月2日、当地の「サンコープ・スタジアム」で行われたプロボクシングWBO世界ウエルター級タイトルマッチ。同級1位の指名挑戦者ジェフ・ホーン(29=オーストラリア)を迎え撃った王者マニー・パッキャオ(38=フィリピン)です。
試合はWOWOWが7月2日午前11時から生中継

会場はいつもはラグビーやサッカーの試合が行われるという屋外スタジアム。そこに設置された5万5000席は完売! という大盛り上がりの中での興行。主催する「トップランク」社の敏腕プロモーター、ボブ・アラム氏が、この地にパッキャオを引っ張り出したのも、なるほどね~とうなずけるものとなりました。

パッキャオにとっては、キャリア初となるオーストラリアでの試合。相手はオーストラリアの選手とあって完全アウエーの試合。しかも、屋外で午後2時3分ゴングの試合・・・。

いつもと違う試合環境が、この歴戦の勇者の感覚を微妙に狂わせてしまったのでしょうか。試合は体格で勝る無名選手のホーンが、序盤からガツガツと襲いかかってパッキャオの持ち味を封じ判定勝ちしてしまったのです。

ちなみに採点は、1人のジャッジが117-111の6ポイント差、2人のジャッジが115-113の2ポイント差、でいずれもホーンを支持。パツキャオは、いいところなく0-3の完敗を喫してしまいました。

試合を振り返ってみましょう。

私もそうでしたが、誰もが、パツキャオのあの、速い動きから、踏み込み鋭い左ストレートでガツン! を期待していたことでしょうね。

やはり・・・決め手の「左」に陰りも

それが・・・ン? アレ? ちょっと違うのでは? となってしまいます。

初回から積極的に飛び出したホーンが、よく動き、先手の攻撃でパッキャオを追い込んでしまいます。2回、3回・・・それでも、まあ、ホーンがこのスーパースター相手に待ちに回るわけにはいかず、やがて疲れるだろうし、パッキャオがリズムに乗ればKO勝利さ、と観る側は、そのラウンドがいつ来るのだろうか、と辛抱強く、こちらのほうは待ちに入ります。

しかし、そのうち、体も頭もぶつけて前進するホーンの攻撃に、パッキャオは右側頭部をカット、次に左側頭部もカットして流血戦を強いられてしまいます。

試合を中継するWOWOWの解説陣を務める浜田剛史氏(元世界王者)が「苦戦ですね」と言えば、評論家のジョー小泉氏は「拙戦ですね」-いずれにしろパッキャオが強いられる苦しい展開の中、勝負の分かれ目は〈9、10回の攻防〉だったでしょうか。

9回、パッキャオが一気に攻撃に転じ、ホーンを追い詰めます。疲労も出て失速するホーン。続く10回は、勝負どころでしたが、パッキャオも疲れており、休んでしまったことでホーンを立ち直らせてしまいます。

お互いに苦しいこの胸突き八丁で、何をどうしたらいいかは、戦い方を知っているパッキャオなら百も承知だったと思いますが、やはり、母国での上院議員としての多忙な日々、年齢的な面、などもあり、陰りが生じているのでしょうか。

2016年4月のティモシー・ブラッドリー(米国)戦の後、引退を表明。下院議員から5月の上院議員の選挙に出馬して当選。今まで以上の忙しさを背負う立場になりました。

それでも同年11月に復帰を宣言。衰えないパッキャオを印象付ける内容でジェシー・バルガス(米国)を下し(判定勝ち)WBO世界ウエルター級王座に返り咲きました。

この日の8カ月ぶりの復帰第2戦は、同王座の初防衛戦でしたが、残念な結果となってしまいました。

圧倒的不利を予想されながら勝った無名選手のホーンは、これで無名返上、一気にパッキャオを下した有名選手になってしまったのですから、この世界、ドラマチックです。

パッキャオは、インタビューに「何も言い訳はしない。相手が強かった」と答えていましたが、パッキャオの“次”は、どこに視線を定めるのでしょうか。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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