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山中vsネリ戦の行方は? 

このまま終わってしまうのはどうにも惜しい。勝つにしろ負けるにしろ完全燃焼の“もう一丁”が観(み)たい。

ファンがそう願う選手の周辺には、何かとさまざまな風が吹くものです。

8月15日、13度目の防衛戦に臨んだプロボクシングWBC世界バンタム級王者・山中慎介(34=帝拳)が、無敗を誇る若手挑戦者ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回TKO負けを喫し、王座を奪われました。

激しく攻め込まれた4回、たまりかねた赤コーナーの山中陣営・大和心トレーナーがリングに入りながらタオルを投入した敗戦・・・。

試合後は、相手の勢いに押されて劣勢ながら、残り60秒弱、しのげばまだやれたのでは? タオル投入は早過ぎたのでは? などの声が多く聞かれ“神の左”の敗北を惜しむ声が渦巻きました。

私自身は、このストップに関して、普通の防衛戦ではなく、具志堅用高氏の持つ世界王座13連続防衛の日本記録がかかった特別の防衛戦だったのだから、負けるにしても納得のいく負け方でなければ・・・中途半端に終わらせては・・・と考えました。

当の山中は、それから一週間余、まだ進退を保留したままでいましたが、思いもかけなかっただろう事態が勃発しました。

このタイトルマッチを管轄したWBC(世界ボクシング評議会=マウリシオ・スライマン会長)が8月22日(日本時間同23日)、新王者となったネリに世界アンチ・ドーピンク機関(WADA)から禁止薬物にしてされている「ジルバテロール」に陽性反応を示した、と公式サイトで発表したのです。

新王者ネリに薬物疑惑が浮上

「ジルバテロール」は、筋肉増強と減量に効果があり、牛や豚など家畜の筋肉を増やし、成長を促進させるために飼料に入れる添加剤なのだそうで、筋肉増強剤の「クレンブテロール」に似た作用があり、ともにWADAの禁止薬物に指定されています。

検査は山中戦前の7月27日、WBCの依頼によりボランティア・アンチ・ドーピング協会(VADA)が抜き打ち的に行ったもの、だったそうです。

このケースの場合、陽性反応を示した薬物が食肉に含まれていて、摂取した側に悪意がなく口にした、として不問にされることも多いそうですが、WBCでは引き続き、本人への聴取を含めて、再検査を慎重に進め、何らかの結論を出す構えでいるようです。

プロボクシング界のドーピング違反というと、すく゜に思い出されるのが2015年5月、ラスベガス(米ネバダ州)で開催された粟生(あおう)隆寛(帝拳) vsレイムンド・ベルトラン(メキシコ)のWBO世界ライト級王座決定戦です。

この試合、試合前から波乱含みとなり、前日計量でベルトランが減量に失敗(ベルトランが勝っても王座は空位)し、2回TKO勝ちしたベルトランは、試合後の尿検査で筋肉増強剤の「スタノゾロール」に陽性反応を示し、試合は無効に、ベルトランには罰金と9カ月間の資格停止が科されています。

今回、再検査により、試合は無効、ネリの王座は剥奪、という結果が出された場合、山中には12連続防衛中の王者、が残り、現役を続けるなら、次戦で日本記録のV13を目指すことが出来ます。

WBCがどんな結果を出すか分かりませんが、仮にネリに期限付きの資格停止という処分が科された場合、状況によっては王座が空位となる可能性もあり、王座決定戦が行われることになります。この場合、山中は「前王者」です。

事態の急変で山中が再び、現役続行を決意して立ち上がることになるのか-。

少なくとも、再び立ち上がる動機が出てきたことは、ファンにとっても嬉しいことでしょう。

果たして新王者ネリの動向は? 前王者・山中の胸中は? 

帝拳ジムの本田明彦会長は「WBCとJBC(日本ボクシングコミッション)の決定を待つだけ」と語り、現段階では、事態を静観する構えでいますが・・・。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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