スマホの「ながら」問題に思うこと

すでに人々の生活の中に広く浸透しているモバイル・ツールの「スマホ」ですが、ある日のこと-。

スポーツ新聞他社のベテラン女性記者と雑談中、彼女はテーブルに使い込んだスマホを置き、話しながらも常にスマホを操作できる態勢をつくっていました。

例えば、雑談のテーマが映画になり、ウ~ン、あの映画ね、何年に公開されたか忘れちゃったけど・・・などの会話は、よくあることですが、彼女はそこで横に置いたスマホを活用、検索で即座に調べ、それ、○○年ですね、とフォローしてきます。

それはそれで感心すべき出来事であり、私などは、会話で当たり前だった、あれ、何だったっけ? というアバウトの部分が、あってもいいのでは、と思うのですが、スマホの普及により、それを使う人々は、思い出せないデータを、この便利ツールの手助けにより、常に正確に速攻で出して来ます。

古い話ですが、こんな便利なものがなかった時代、私たちにとって欠かせなかった「調べる」という作業は、ことのほか手間を要し、自社の資料室にこもったり、図書館に足を運んで長い時間を使ったりしていたものでした。

PCの時代となり、ノートやダブロイドなどモバイル・ツールは、欠かせないものとなりましたが、操作に楽なスマートフォンの抜群の機能性に慣れてしまうと、この女性記者のように〈自分の能力+スマホの機能〉の合体でどんどん、ことをスピーディーに正確に進められるようになります。

時間に追われる記者としては、調べるというもどかしい作業が省かれる分、効率的に動けるというものなのでしょうね。もちろん、それは私たちではなく、これからの若い記者たちが、なのですが・・・。

「ながら運転」は厳罰化の方向へ

その一方-。

先ごろ、携帯電話などを操作しながら車を運転する「ながら運転」に対し、政府が道路交通法の改正で罰則を強化する方針にあることが報じられました。

新聞記事によると、政府が「ながら運転」の厳罰化に乗り出したのは、スマートフォンの普及に伴い、メールやゲームなどの画面に目をやりつつ運転することで起きる事故が大きく増加しているため、とのことでした。

この「ながら運転」以前に社会問題化しているのが、自転車に乗りながらの「ながら運転」や歩きながらの「歩きスマホ」です。

昨年末からこの1月にかけて、街中に人出が多いこともありますが、どこを見ても、まさに「歩きスマホ」の群れ、といった様相。歩行者は皆が、ぶつかる寸前でよけ合っているふうで、俯瞰(ふかん)すると、それはまったく奇妙な光景に見えます。

私自身もこれまで、ぶつかりそうになったことは再三あり、注意したとき「歩きスマホ」の青年は「見えていますから」と答え、しかし、よけたのは間違いなく私のほうだったし、彼らの多くは、そう考えているのだろうな、と苦々しく思ったことがありました。

この問題は、あくまで〈公共マナーの問題〉であり、背中に薪を背負った二宮金次郎は、本を「歩き読み」しているではないか、などの屁理屈をこねる問題ではないわけです。

今回、政府が「ながら運転」に対して厳罰化に乗り出したことに関しては、個々が自ら守るべきマナーの領域に“お上”が介入する、という意味では賛成しかねますが、自らマナーを守れずに危険をまき散らしてしまうのなら、実施もやむを得ないことですね。

それと・・・時間に追われる記者たちが、ついやってしまった、ということが起こらないか、ということも心配なことです。

常に片手にスマホを持ちながら・・・ということが当たり前になればなるほど、ついやってしまった、の事故は減らないような気がします。

もし「ながら運転」に続いて「歩きスマホ」にも罰金などが科されるようになった場合、モパイラーたちは、罰金が科されるならやめる、ではなく、それを「恥ずかしいこと」と思う反省が先立たなくてはなりませんね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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