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多発する禁止薬物疑惑に思う

ボクシング好きの友人と雑談中、前WBC世界バンタム級王者・山中慎介(35=帝拳)の話題となりました。

友人が言います。

〈このまま終わらせたくないよね。彼の“左”はまだまだ、見たいものね〉

山中ファンの率直な“まったくその通り”の意見。3月1日(東京・両国国技館)に因縁の相手ルイス・ネリ(22=メキシコ)との再戦を行うその山中が、あと一カ月余、王座奪還に向けていよいよ、本格的な練習に入りました。

屈辱の「2017年8月15日」-。

具志堅用高が保持する世界王座13連続防衛の日本記録に並ぶ防衛戦に臨んだ王者・山中は、4回に挑戦者ネリの猛攻を受け、防戦一方となったところでトレーナーがリング内に飛び込み、レフェリーストップの4回TKO負けで王座防衛に失敗しました。

ファンも陣営も誰もがア然とし、大きなため息をついた敗戦・・・。

が、その後の同年8月23日、試合を管轄するWBCが、試合前のドーピンク検査(7月の抜き打ち検査)でネリに禁止薬物が検出されたことを発表。成り行きが注目されるところとなりました。

しかし、ネリに意図的摂取の証拠がなかったことから、WBCは“おとがめなし”の緩い裁定。とはいえ「証拠がないにしても、陽性反応が出たことは確か。それを重く受け止めて再戦の指示を出したのだと思う」(日本ボクシングコミッション・安河内剛事務局長)ということで3月1日の再戦が決まりました。

ネリに敗れた山中は、引退を含めた進路を保留していましたが、トレーナーがリング内に入って試合を止めたことに加えてネリの薬物疑惑が勃発したことなどから、山中自身も“このままやめられない”となり、ネリとの決着戦に臨むことになりました。

アスリートに求められる細心の注意

ところでこのドーピング問題が、このところ多発していますね。

本当に驚かされた、カヌー選手の鈴木康大(福島県協会)が後輩のライバル選手・小松正治(愛媛県協会)の飲み物に禁止薬物を混入させた、前代未聞の出来ごと。

また、プロボクシング界では、ネリの疑惑に続き、IBF世界スーパーフェザー級王者・尾川賢一(29=帝拳)もドーピング検査で陽性反応を示したことがIBFにより発表されました。

尾川は、2017年12月9日にラスベガス(米ネバダ州)で行われたIBF世界世界スーパーフェザー級王座決定戦でテピン・ファーマー(米)を判定で下し新王者となりました。

日本人として36年ぶりに米国で世界王座を獲得した快挙。

しかし、試合前(2017年12月5日)に行った尿検査で陽性反応を示したことで、試合を管理するネバダ州コミッションにより、原因究明の調査が行われるという、思いもかけない事態となりました。

先日、尾川が所属する帝拳ジムの本田明彦会長と、この件に関して話す機会を得ましたが、同会長は、尾川が使用していたアトピー性皮膚炎の治療薬や風邪薬などをすべて提出したことを明かしながら、例えば、明け方に突然行われる抜き打ち検査など、尾川にとっては言葉の問題もあり、十分に説明しきれない部分もあったと思う、と話し、禁止薬物に対する、日本の比ではない海外の厳しい対応を指摘していました。

スポーツ界は、2月9日に開幕する平昌冬季五輪を皮切りに2020年東京五輪へと向かいますが、メダル獲得数などを数える前に日本人選手のドーピングへの認識度も高める必要がありそうです。

多くの事例で、禁止薬物を意図的に摂取した覚えはない、が選手の言い分となっていますが、それほど禁止薬物は、エッ、あれが? というほどのところに含まれているものなのですね。

無知による不注意で、やっとつかんだ栄光を失うことなどは、悔やんでも悔やみきれないでしょう。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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