平昌五輪~競技の時間設定に疑問符

2月10日夜-。

高木美帆(23=日体大助手)が出場した平昌冬季五輪のスピードスケート女子3000メートルをテレビの「NHK総合」で観(み)ていました。

午後8時開始。全12組、計24人が出場し、11組の高木美の出走時間は午後8時50分。高木美は5位となり、強国のオランダ勢が金・銀・銅独占の結果となりました。

メダル争いが佳境に入る韓国時間(日本時間も同)の午後9時近くは、オランダ時間の午後1時近く。欧州で人気のスピードスケートを見やすい時間に合わせたことが読み取れる時間設定です。

“レジェンド”葛西紀明(45=土屋ホーム)らが出場した同日午後9時35分開始のジャンプ・男子個人ノーマルヒルは、進行が極度にもたついているのがテレビの画面からも伝わってきました。

周辺に強風が吹きまくっているために中断、また中断の連続。スタートゲートで待機する選手の苛立ち、その付近で順番を待つ選手たちの、毛布にくるまって寒さをしのいでいる姿・・・。屋外競技の常とはいえ、今回の環境は過酷過ぎます。

夜に吹く寒風と寒さは分かっているのに何故この時間に?

これも欧州の時間帯は、正午過ぎから夕刻にかけて、と見やすい時間に合わせていることが分かります。

競技終了が深夜なんて!

この競技が終了したのが、2月11日の午前零時20分ごろ。2月12日付のスポニチ本紙は、案の定、社会面でこの問題に触れ、葛西の「こんなの中止でしょ、と心の隅で文句を言いながら寒さに耐えた」という言葉を引用して、競技の実施時間に疑問符を投げかけ、運営の不手際を指摘していました。

昨今の“商業五輪”の背景に〈巨額の放映権料〉が屋台骨として重きを占めていることは周知のことです。

それにより、スビートスケートやジャンプが欧州時間に合わされ、米国で人気のフィギュアスケートなどは、午前10時開始と米国東部時間午後8時とゴールデンタイムに合わされています。

韓国と日本は時差がありません。それだけに平昌冬季五輪の苦慮が、そのまま2020年東京夏季五輪にはね返ってくることも考えられます。

いい舞台が設定されて、いい観客が見守り、そこで選手たちがいいプレーをすることが、白熱した戦いをつくり上げます。

それが開催国とIOC(国際オリンピック委員会)の基本的な役目というものでしょう。

ジャンプ・男子個人ノーマルヒルのように、競技を終えたのが深夜となり、観客が不在となるようなセッティングでは、いいプレーを目指す選手たちの気持ちに水を差すことになってしまいます。

2月12日の第4日は、高梨沙羅(21=クラレ)や伊藤有希(23=土屋ホーム)ら日本勢4人が出場するノルディックスキー・ジャンプ女子が行われます。

開始時間は、やはり遅く午後9時50分。条件は皆、同じとはいえ、強風と厳寒の夜の屋外競技で本来の力が損なわれないようにしたいものです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
ランクアップにご協力下さい
↓↓↓↓クリック↓↓↓↓
QRコード
QR