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“遠回りの男”に戴冠させたい

プロボクシング界の目下の注目は、3月1日(東京・両国国技館)に行われるWBC世界バンタム級タイトルマッチですね。

現王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)vs前王者・山中慎介(35=帝拳)の再戦。山中から王座を奪って山中との初防衛戦に臨むネリは2月20日に来日し、両陣営間に臨戦態勢の緊迫ムードが漂ってきました。

この大一番の前日、2月28日に東京・後楽園ホールで開催される世界戦が、王者ダニエル・ローマン(27=米国)vs松本亮(23=大橋)のWBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチです。

松本は、2011年12月31日のプロデビューから7年目、23戦目にして初めて世界に挑む“遠回りしてきた男”です。

2016年5月8日、ビクトル・ウリエル・ロペス(メキシコ)と対戦し、プロ18戦目で初黒星(5回TKO負け)を喫しました。

長身から繰り出す強打を武器にそれまでの17戦、無敗(15KO)の快進撃を続けてきただけに“まさか”の敗戦-。

敗因は、高校(横浜高)時代に手術した副甲状腺亢進(こうしん)症の再発による体調不良だったといいます。

無理を続けた結果の不運。敗戦後に入退院を繰り返し、同年9月に手術を受けて2016年12月30日の再起戦にこぎつけています。

長身から繰り出す強打が武器

このときの相手が、初黒星を喫したロペス。今度は松本が6回TKO勝ちで雪辱しています。

松本は2014年12月30日、東洋太平洋(OPBF)王座を獲得していますが、このときのウエートがスーパーフライ級(リミット52・16キロ)でした。

その後、体重が増えてバンタム級(リミット53・52キロ)での世界挑戦も練られたようですが、甲状腺関連の手術によってホルモンが操作され、さらに体が成長(現在は身長1メートル73)したことで、OPBF王座獲得時より、2階級上のスーパーバンタム級(リミット55・34キロ)に落ち着いた、という経緯がありました。

ウエートの増減は、一般的にスピードとパンチ力に微妙に関わってきます。つまり、体重が増えれば、パンチ力はアップするが、スビートが落ちる。減ればその逆、ということですね。

王者のローマンは、2017年9月、WBA世界バンタム級王者・久保隼(真正)に挑戦、9回TKO勝利で新王者となっています。今回は初防衛戦-。

このときのローマンには、一撃の威力は感じられなかったものの、前進しながら入り込み、連続攻撃で追い込んでいく攻め方が印象的でした。

敗れた久保陣営は、距離を取れなかったことに悔いを残していましたが、今回の松本も、中に入りたいローマンをどう阻止するか、距離を取りながらどう一発を叩き込むか、の戦い方が勝敗の分かれ目となりそうです。

それができればパンチ力は上。“イケメン”松本の、これまでの遠回りが報われそうです。

スーパーバンタム級は、IBF王者・岩佐亮佑(28=セレス)が3月1日、山中の舞台で初防衛戦を行います。

「点」と「点」が、いつか「線」で結ばれることになるだろう、この世界の宿命を背景にどちらも負けられない戦いとなりそうです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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