偉業に挑む“沖縄ファイター”

4月15日(神奈川・横浜アリーナ)に3度目の防衛戦(挑戦者クリストファー・ロサレス=23)を行うプロボクシングWBC世界フライ級王者・比嘉大吾(22=白井・具志堅)への注目は、勝利と合わせて16試合連続KO勝利の日本新記録を樹立できるかどうか、ということでしょう。

15試合連続KO勝利の日本記録は現在、元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史氏(帝拳代表)と牛若丸あきべぇ=協栄(現・渡部あきのり=角海老宝石)が保持。それに追いつての更新狙いです。

2014年6月17日のプロデビュー戦からここまで、負けなしの15試合連続KO勝利を続ける比嘉が、記録を塗り替える可能性は高く、浜田氏にいろいろ、話を聞いてきました。

-沖縄の後輩の進撃をどう思いますか?

浜田氏「本物が出てきたなぁ、と受け止めています

-記録が更新される可能性が高まっています。

浜田氏「記録をつくってから、もう30年あまり、ですからね。ボクシング界のためにもやってのけてもらいたいですね

浜田氏は“本物”にこだわり、自分の記録が“本物”に抜かれることに異存はない、ことを強調していました。

では、沖縄の先輩としての進撃はどうだったのでしょうか? ちょっと振り返ってみましょう。

浜田氏は沖縄水産高卒業後に帝拳ジム(本田明彦会長)入門。1979年5月のプロデビューから2戦連続KO勝ちの後、3戦目の今井房男(三好)戦で判定負けを喫します。

浜田氏はこのとき、判定の内容がよく分からず、ああ、やっぱり、KOで勝たなくてはいけないのだなァ、とつくづく思ったそうで、その後の4戦目から華々しいKO勝利劇が開始されました。

なるか? 16試合連続KO勝利

とはいえ、その道のりが順風満帆だったわけではありません。自身の左強打ゆえに左拳の骨折が続き、苦闘の日々・・・。

1981年7月、8試合連続KO勝利を飾った際に左拳を骨折、約2年間のブランクを余儀なくされてしまいます。

その期間、心身の痛みに襲われながらも「いろいろ調べたり、自分を考えたり、戦いの渦を外から見ることが出来たことは大きかったですね」と浜田氏は言いました。

ようやく復帰した1983年8月の試合にKO勝ちし連続試合KO勝利は継続します。

そして1984年9月、この時点での12試合連続KO勝利の日本記録を更新する13試合連続KO勝利を樹立。1985年4月、その記録を15試合連続KO勝利に伸ばしました。

同年7月に東洋太平洋ライト級王座に初挑戦して王者ジョンジョン・パクイン(フィリピン)を下しましたが、惜しくも判定勝ちで連続試合KO記録はここで途絶えました。

この試合後の記者会見で、ある記者の第一声が「残念だったね」ということだったそうです。浜田氏は「勝ったのに」と思ったそうですが、周囲の興味はやはり、連続試合KO勝利のほうにあったことを痛感したのだそうです。

しかし・・・と連続試合KO勝利に関して浜田氏は言います。

〈記録はつくろうと思えばつくれます。そいういう相手とやればいいんですからね〉

さらに-。

〈記録は狙ってつくるのは難しい。やはり、結果としてついてくるもの、と考えるべきでしょうね〉

自身の記録に追いつき、そして抜こうとしている比嘉については〈彼は天才ファイターではないですね。1発打たれたら2発を返す、典型的な沖縄ファイターなんです〉

浜田氏にとっては、やはり、期待の後輩なのでしょう。何よりも、30年あまりの長い年月を経てようやく、記録を更新する可能性が出てきたことに〈ボクシング界のために喜ばしいこと〉としていました。

さて・・・結果はどうなることでしょうか。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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