鎌倉散策~壮観だった「まんだら堂やぐら群」

梅雨入り間近を思わせる曇天の5月28日午後-。

JR横須賀線「鎌倉」駅の東口(鶴岡八幡宮側)改札口にいつもの面々が顔をそろえました。

鎌倉好きの例の友人FとS、それに私の3人。久々に“歩こうか”ということになって集合です。

が、高校時代に山岳部のF、丹沢のバカ尾根を石を詰め込んだザックを背負い、体育会系の理不尽な特訓に耐え抜いてきた若き日を思い出し、この鎌倉散策もこのところ、どうも坂道だとか山道だとかの方向に進む傾向になってきており、歩く距離も短い方がよくなっているSと私との意見がしばしば対立します。

坂道、山道はダメだぞ、分かってるな、まあ分かった、などと2対1のこちら優勢で出発となりました。

駅前のバス発着所から京急バスの「ハイランド循環」に乗り、春先は桜の名所にもなる住宅地「ハイランド」を目指します。そっち方面といえば、そうです、名越切通(なごえきりどおし)の中にある「まんだら堂やぐら群」(逗子市小坪)が目的地ですね。

今回の散策の企画立案? を任せたFは、普段は閉鎖されている「まんだら堂やぐら群」は、期間限定で公開され、初夏の部の公開最終日が5月28日ということで、この機を逃さず観ておこうじゃないか、ということになりました。

乗車したバスは、八幡サマに向かって走り、突き当たりの八幡宮前を右折して金沢街道をノンビリと進みます。杉本寺を過ぎ、報国寺も過ぎ、やがて見えてくる明石橋交差点を右折して「ハイランド」エリアに入って行きました。

終点に近いバス停の「夕陽台公園」で下車。そこからは住宅地をしばらく、トコトコと歩き、標識に沿ってうっそうとした森の中に入って多少の坂道を歩きながら進むと、左側に切り立った崖が見えてきます。

隣接する住宅街に違和感を覚えつつ

ヘエ、スゲェ~、といった感じ。これが「大切岸(おおきりぎし)」ですね。近寄ってみると、岩が人工的に削られて出来た崖が連なっており壮観です。説明書にはこう記されていました。

〈(略)従来、鎌倉幕府が三浦一族からの攻撃に備えるために切通の整備と一体のものとして築いた、鎌倉時代前期の防衛遺構だと言われてきました。しかし、発掘調査を行ったところ(略)最終的に城壁のような形で掘り残されたもの、つまり、石切り場の跡だということが確認されました。(略)〉

なるほど・・・こういう景色もなかなか見られず、大規模な石切りが行われていたのだろう当時の光景がなにやら、見えてくるような感じもしました。

ここから下り坂を進むと目指す「まんだら堂やぐら群」に到着します。

「やぐら」とは、山や丘の岩肌に掘られた横穴式の墓です。鎌倉には「高時腹切りやぐら」「百八やぐら」「十三やぐら」など、多くのやくらがありますが、このやぐら群は凄いですね。こちらも説明書を記載させていただくと-。

〈(略)「まんだら堂やぐら群」は、2メートル四方程度の小規模なものを中心に150穴以上の存在が確認されている有数のやぐら群で、これだけまとまった数のやぐらを良い状態で見ることのできる遺跡は鎌倉市内にも少なく、大変貴重です。(略)〉

まったくその通りでしょうね。小高い展望台から見下ろしたり、近寄って見たり、さまざまな角度から眺め、そのたびに違った顔を見せるこのやぐら群は、必見の価値がありました。

この歴史的な遺構を残す一帯は、切通によって囲まれていますが、私たちはここを後にして帰路、名越の第一切通を抜けたのですが、そこにたちまち現れる舗装した道路、立ち並ぶ住宅・・・エッ、何? と一気に現実に戻されてしまうことに驚きます。

ちょっと情緒がないよなァ、突然だものな、ここを住宅地とした業者は、今の時代、遺跡エリアも手をつけたかったんじゃないのか、などと、うかがった見方をしてしまいたくなります。

そんなことを口にしながら、またバスに乗って鎌倉に戻り、いつものように藤沢に帰り、打ち上げのビールをグビッ!

瀟洒(しょうしゃ)な住宅が並ぶ「ハイランド」や「亀が岡団地」に囲まれた、あの“幻”的な一帯に敬意を表しつつ、いつまでもあの状態が残るように祈りつつ、今回はなかなか中身が濃かった一日を終えました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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