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繁栄の中の新たな試み

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA=小林浩美会長)が、このほど来季(2019年シーズン)のツアー日程を発表しました。

JLPGAは今季、全38大会、賞金総額は前年より493万円増の史上最高額37億2500万円となり、6年連続して更新の繁栄を築く中、シーズンを終えました。

それが来季は、2大会減の全36大会、賞金総額も37億500万円と今季より減額となりました。大会数の内訳は、新規大会として「資生堂アネッサ・レディース」(7月4日開幕=神奈川・戸塚CC)が加わる一方、これまでの「KTT杯バンテリン・レディース」「中京テレビ・ブリヂストン・レディース」「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子」の3大会が中止となりました。

3大会はそれぞれ、熊本県民テレビ、中京テレビ放送、宮城テレビ放送、と日本テレビ系列局が主催する大会であり、そこにJLPGAが2019年シーズンから実施したい「放映権の一括管理」問題に関する意見の食い違いが表面化しました。

JLPGAは1967年(昭42)に日本プロゴルフ協会の女子部として発足、1974年(昭49)に女子部から独立して「日本女子プロゴルフ協会」をスタートさせました。

年を追ってトーナメントも次第に増え、特に近年の繁栄に至るまで、さまざまな試行錯誤に直面する中、ツアーにおけるテレビの放映権の所在もまた不明確だったとして、小林会長は昨年8月から「放映権の一括管理」を各大会主催者に通達、説得を続けてきた、といいます。

日本テレビ系列局が主催する3大会の中止は、JLPGAのその方針と合意できなかったことによるものですね。

対立する放映権帰属問題

JLPGAツアーの放映権はこれまで、大会主催者が持ち、それを放送局に売る、という形が取られてきました。そのシステムを「放映権はJLPGAに帰属する」という形に変えたい、というのがJLPGAの意向です。理由は「財政基盤の立て直し」-。

プロボクシングの興行などプロスポーツ・イペントの収入源3本柱は、一般的に①興行収入②広告収入③放映権収入-とされています。

①は入場料による収入やグッズ販売なども含まれますね。②は文字通り、スポンサーを中心とする広告関係の収入です。そうした中で③の放映権料は、プロスポーツにおいては年々、巨額化しつつあり、それはサッカーの国際大会やアマスポーツであってもオリンピックなどに顕著です。

収入の大きな柱として欠かせない放映権料ですが、例えば日本のプロ野球は、ホームゲームについては主催する各球団(あるいは親会社)が持ち、各テレビ局と契約を結ぶ形をとっており、米大リーグでは、放映権はMLBに帰属し、収益を各球団に均等分配する形が取られています。

JLPGAは、ゴルフのテレビ中継では当たり前になっている「録画中継」に満足せず、近年の女子プロゴルフ人気を背景にネット配信業者との契約により、インターネットによる生放送で若い層に興味を引かせたい、という考えもあるようです。

ネット配信と言えば、サッカーのJリーグは、2017年から有料動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)と10年間2100億円の放映権料で契約を結びました。これは大きいですね。

また「DAZN」といえば、プロボクシング前WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)がロブ・ブラント(米国)に敗れた試合を独占生放送しています。

放映権のJLPGAへの帰属は、そうした大型契約も可能になるわけで魅力的です。女子プロゴルフ界に限らず、運営側の放映権一括管理は、世界のプロスポーツ各界の流れにあるとは思いますが、それを主張するには、ツアーのますますの充実、テレビ局の垂涎の的となるようなイベントにのし上げる努力もまた、必要のような気がします。

日本テレビ系列局の拒否は、やはり長年、テレビ局がツアーを支え、育ててきた、という自負によるものだろうし、足並みをそろえるためには、そのあたりの配慮、話し合いは欠かせないでしょうね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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