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“救済措置”を考えてもいいのでは?

好事魔多し-。

とはいえ、この段階で入り込んできた“邪魔”は、試練としては過酷過ぎ、なぜ? どうして? なぜ私なの? と神を恨まざるを得ない心境だったことでしょう。

日本女子競泳界の若き至宝・池江璃花子(18=ルネサンス)を襲った「白血病」です。

神様は乗り越えられない試練は与えない。自分に乗り越えられない壁はないと思っています

自身のツイッターにこうつづった高校3年生(東京・淑徳巣鴨高)の、難局に立ち向かう決意、必死の気持ちを考えると、こちらも思わず、頑張れよ、と目を潤ませてしまいます。

オーストラリア合宿中に体の異変を覚え、現地の病院での検査、帰国した2月8日に都内の病院で検査の結果、白血病と診断され、そのまま入院を余儀なくされたと言います。

こうした衝撃的な出来事を受けて、白血病治療の一つとされる骨髄移植に注目が集まり、ドナー(提供者)登録者の数が急増するなど全国的な支援の広がり、池江の回復を願う各方面から上がる声を新聞各紙が伝えました。

その一方では、どうしてこういう無神経な言葉を口にする大人がいるのだろうか、という出来事も起こります。

池江が既に闘病生活を開始している2月12日、自身のツイッターで白血病も一般に公表されましたが、それを受けて桜田義孝五輪担当相が報道陣の囲み取材に「金メダル候補で期待している選手。本当にガッカリしている」と発言。競泳界に対しても「(エースを欠いて)盛り上がりが下火にならないか」などと語ったことです。

メダル至上主義を見直そう

18歳の女子高生がけなげに、簡単ではない病に立ち向かおうとしている矢先、この人はいったい、何にガッカリしたのでしょう。傷ついた競技者の心を読めず、スポーツマインドのかけらも感じられない、立場的にメダルの勘定しか頭にないようなメダル至上主義の思考には、本当に情けなくなってしまいます。

私が思う、メダル至上主義に関するもう一つの“なぜ?”は、日本水泳連盟(青木剛会長)がこの件について“救済措置”を講じる姿勢を見せなかったことです。

2020年東京五輪への道は、まず今年4月の「日本選手権」(東京・辰巳)に出場し、派遣標準記録を突破するなどの条件をクリアして7月の「世界選手権」(韓国・光州)に出場、ここでの好成績により五輪代表が内定します。

池江の場合は、4月の「日本選手権」を欠場するため、7月の「世界選手権」にも出られず、五輪出場への唯一の方法は、来年4月の「日本選手権」で選考基準を突破することの一発勝負となります。

しかし、それも1年後の病状次第であることは言うまでもないにもかかわらず、日本代表ヘッドコーチを務める平井伯昌委員長は、池江不在のリレー種目に危機感を抱き、池江が来年4月の「日本選手権」で這い上がってくれることに大きな期待を懸けます。

元気なときの池江は、確かに泳ぐたびに記録を更新する驚異的な力量を発揮し、五輪でもメダル獲得の切り札としての期待に包まれていたでしょうが、しかし、今は、来年4月に元の状態に戻って復帰する保証などはなく、むしろ、やっと泳げる状態になりました、といった池江を温かく迎えてあげるのが、彼女のいたわりではないかと思います。

だから、水連も来年4月の「日本選手権」でダメならすべて終わりではなく、池江に限り、その後まで猶予を与える救済措置があってもいいのではないだろうか、と思います。

五輪の基本的な位置づけは、メダルの数を勘定することではなく、池江のような苦難を抱えた選手が、それを乗り越えて参加することこそに意義があるのですから・・・。

その原点を思い出したいものです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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