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“そうなんだよなァ”と思わずニヤリ

毎朝、NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「なつぞら」(総合テレビ=月~土=午前8時~)を観(み)ています。

4月24日放送の第21回「なつよ、女優になれ」は、十勝農業高校の演劇部に入部した奥原なつ(広瀬すず)が、部員たちと立ち稽古を行い、それを見守る同校教師で演劇部顧問の倉田隆一(柄本佑)から何度も“ダメ出し”を厳しく出され、やり直しを求められるシーンが演じられました。

「ダメだ! なに考えてるんだ。ちゃんとやれ」と倉田顧問。「もう一回!」の連発に訳が分からなくなり困惑したなつが言いました。

〈私がヘタなのは分かっています。でも分かりません。どうしたらいいのですか〉

倉田顧問が言います。

〈ヘタというのは、何かをやろうとして出来ないことを言う。お前は何もやろうとしていないじゃないか。どうしたらいいかって? それはオレにも分からない。自分で考えろ〉

このやりとりを聞いていて私は思わず、そうそう、そうなんだよなァ、とあの日々を思い出して一人、ニヤニヤしてしまいました。

そうなんですよ・・・あの苦闘の日々-。

この欄にも以前、数回にわたってその稽古での出来事を書きました(カテゴリー「文化・芸能」に収めてあります)が、昨年秋、私は思いもかけずに地域(神奈川県茅ケ崎市)の文化祭で茅ケ崎市民劇団「湘南座」が演じる「とうとうたらり~茅ケ崎市民文化史の人類学的考察」と題した芝居に出ることになってしまったときのことです。

「なつぞら」に見たちょっといい場面

日々の稽古は、台本を見ながら台詞を読み合う「読み合わせ」の段階から、次第に台本を見ずに動きを交えた「立ち稽古」に進んでいきます。

あるシーンに、浜辺で釣りをしていて大きな魚がかかり、こりゃ、でっかいぞ! と言いながらグイグイと糸を引き、手元に手繰り寄せて持ち上げる、という動作がありました。

これに対し座長のI氏から、何度もダメ出しが出され、私はどうしたらいいのか分からずに途方に暮れてしまいます。

冷たい顔で「ダメ。もう一回」それだけを連発するI氏。ダメの理由が分からず困惑する私。

ダメな理由は、釣れた魚を最初は“綱引き”の手の形で糸を引き、手繰り寄せて持ち上げ、ぶら下げるときの右手の形は“逆手”になるだろう、というところにありました。

ウ~ン、言われてみれば、そうか、その通り、なのですが・・・。

I氏は、そんな説明はプロの役者には絶対に言いませんよ。僕らは“ダメ”というだけで役者は、何がダメなのかを教えてもらうのではなく、自分で考え、自分でダメを克服しなければなりません。それが演出家と役者の関係・・・決して演出家主導ではないんですよ、といいました。

まあ、テレビの中のなつ同様、私も舞台に上がっての芝居など、思い起こせば幼いころの学芸会程度であり、まったくのシロウトでした。幸いなことにI氏は、そんな私に最後は説明してくれて・・・そういう出来事は、例えば出刃包丁の正しい使い方など結構多くあり、そのたびに私は救われ、また“目から鱗が落ちる”状態となりましたが、柄本佑扮する倉田顧問と広瀬すず扮するなつのぶつかり合いは、私の体験と全く同じで共感が持てましたね。

とともに倉田顧問の台詞の中にさりげなく、プロの役者はこうなんだぞ、との厳しさが示唆されていて、このあたりは作者の意図なのでしょうかね。

今回の「なつぞら」は連続テレビ小説100作目の節目に当たるとのこと。視聴率も4月17日放送分が23・6%(関東地区)=ビデオリサーチ調べ=をマークしており、これからが楽しみです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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