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プロ・アスリートの“絶好調”とは

MLBエンゼルスで活躍する大谷翔平(投手=24)が目下、絶好調という話題が報じられました。

6月28日(日本時間同29日)の対アスレチックス戦で4打数3安打と今季5度目の3安打猛打賞。同日の段階で6月30安打、打率も3割(3割1厘)に乗せました。

右ひじの手術から5月に復帰したばかりのシーズンにもかかわらず、徐々に調子を上げてきたこの活躍ぶりは頼もしい限り、テレビを通して観(み)る側も、今日の大谷は? と胸中“ワクワク・ドキドキ”を覚える日々ですね。

では・・・大谷の絶好調とは、どういう状態なのでしょう。

活躍を伝える新聞記事は、大谷のコメント「(投手の)左右関係なくいい見え方をしている」つまり「一番大事で一番できない」ストライクゾーンの見極めができている、と伝えています。

6月28日の対アスレチックス戦の3安打も①4回=低めの変化球を右前へ②6回=3塁内野安打(足で稼ぐ)③8回=左腕の内角球を右中間へ-スポニチ本紙はアスレチックスの敵将ボブ・メルビン監督の「もう大谷にシフトを使うのをやめた。彼はどの方向にも打ってくるからね」との“嘆き節”を報じていました。

プロボクシングの世界では、好調時の表現として「見切る」という言葉を使います。

まあ、相手のパンチが見えるということなのですが、例えば序盤戦の主導権の奪い合いにあって、相手の届かない距離、自分が届く距離、を好調なときはいち早くつかみ、それをもとに自分優位の状態に持っていきます。

目下、絶好調、今が一番強いときなのでは? などと言われているWBA世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)ですが、5月18日に英グラスゴーで行われた「WBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)」のバンタム級トーナメント準決勝でIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を2回TKOに下した試合は、まさにそれでした。

パットのラインが“樋(とい)状態”になる

滑り出しの初回、相手の距離の長さに戸惑った井上は、2回に早くも修正、相手の距離を見切って自分の距離を詰め、アッという間に片づけてしまいました。

「相手を見切る」そして大谷が言う「ストライクゾーンの見極めができる」-面白いものですね。プロ野球、プロボクシングとジャンルは違え、好調時はこうなるという共通項を感じます。

プロゴルフでは「ゾーンに入る」といいますね。この言葉は近年、各スポーツ分野で普通に使われるようになってきていますが、私の記憶ではプロゴルフの試合で最初に使われたような気がします。

メンタルゲームのゴルフは、高度の技術を持ったプロが、集中力を高めると、にわかには信じられないようなプレーが飛び出します。

「ゾーンに入った選手は手がつけられない」と言われる理由がそこにありますが、1980年の「全米オープン」で青木功が4日間、ジャック・ニクラウス(米国)と渡り合った“バルタスロルの死闘”など、結果は勝てませんでしたが、青木の鬼気迫るゴルフ、奇跡的なアプローチ、奇跡的なパットなどはその代名詞でした。

では、ゴルフの場合、ゾーンに入ると具体的にどんな状態になるのでしょうか。

以前のことですが、宮里藍さんら3兄妹をプロゴルファーとして世に送り出した父親の宮里優さんと話したことがあります。

優さんはこういいました。

〈見えるんですよね。パットのラインが・・・。不思議なものです。ラインが“V字型の樋(とい)状”になっているんです。これは調子の悪いときはまず見えませんね〉

凄いことですね。そうなるんだそうですよ。

プロ・アスリートの“絶好調”は、私たちが考える範囲をはるかに超えたことろにあるのですね。

そして・・・それを経験した選手たちは、常にそこが目標となります。

大谷にはもっともっと、この絶好調状態を維持してもらいたいものです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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