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ああ、無情! の窃盗事件

JR山手線の目白駅を降りてトコトコと5分ほど歩いたところにボクシングの「ヨネクラジム」(米倉健司会長=東京・豊島区目白)があります。1963年開設。長い歴史を持つ老舗ジム。その間、5人の世界王者を誕生させるなど、米倉会長の手腕は「チャンピオン・メーカー」として高く評価されています。

私がスポニチ本紙のボクシング担当記者として同ジムに頻繁(ひんぱん)に出入りしていたのは1990年のころでした。同年2月、大橋秀之(現・日本プロボクシング協会会長)が、WBC世界ストロー級王者となり、その後の防衛戦でナパ・キャットワンチャイ(タイ)とかリカルド・ロペス(メキシコ)~ウー、懐かしいですねェ~らとレベルの高い試合を展開させていました。

練習が始まる夕刻、各社の担当記者は三々五々、ここに集まり、迫力ある練習を始める大橋を横目に見て、ニコニコと人の良さそうな笑顔を絶やさない米倉会長を囲んで雑談だとか、ニュースっぽい話を聞きだそうとしたり、この時間帯のジム内は、次第に熱気に包まれて行ったものです。

私たち新聞記者は、それが日々の仕事であり、そういう雰囲気にも慣れており、ジム関係者とも顔なじみということもあり、オスッ! と平気でズカズカとジムの中に入り込んで行きますが、では、一般の人はどうでしょうか。

信じがたいジム内での事件

ジムは基本的に出入りが自由です。練習を見学したい人もいるでしょうし、それをきっかけに入門を志願する人もいることでしょう。ジム側は門戸開放で「誰でも気軽に立ち寄って・・・」の姿勢を見せますが、実際はサンドバッグを叩く音が盛大に響いていたり、怒声が飛んでいたり、雰囲気的に「気軽には入りにくい」というのが実情ではないでしょうか。

ヨネクラジムで現金約80万円など貴重品が入った米倉会長のアタッシュケースが盗難に遭うという窃盗事件(3月3日に勃発)があり、9日付けの新聞各紙の報道により明らかになりました。

記事(目白署など調べ)によると、3日午後5時ごろ、練習を見学に来た男が、9時から9時半ごろの間に、机の上に置いてあったアタッシュケースを持ち逃げした、とのことでした。

男は見学の間に米倉会長とも“親しげに”会話を交わしたりしており、周囲にいたジム関係者も米倉会長と知り合いの人ではないか、と思い、誰もが疑いを持たなかったといいます。

まあ、常識的には、一般の人が「気軽に入りにくい」だろうジム内に4時間もいたり、その間、会長用のソファに座って米倉会長とボクシングの話をしたりすることはまず、考えられないことでしょう。悪意があって何かを物色していたにしても、場所がボクシングジム内であれば、米倉会長が「無防備だった」と悔しがったことを責めるわけには行きません。

1934年(昭和9年)5月25日生まれ、76歳で頑張る米倉会長にとっては、まさに青天の霹靂(へきれき)だったことでしょう。ホント、世知辛い世の中です。“人間性善説”なくしてボクシングジムの経営、選手の育成など、出来ないことなのですから・・・。

一日も早い御用! を祈るばかりです。

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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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