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ノニト・ドネアという男

先日(8月26日)、東京ドームホテル(東京・文京区後楽)内でプロボクシングの「WBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)」バンタム級決勝の記者会見が行われ、足を運んできました。

同級の決勝戦(11月7日=さいたまスーパーアリーナ)は、WBA・IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(26=大橋)vsWBA世界同級スーパー王者(世界5階級制覇王者)ノニト・ドネア(36=フィリピン)が激突するスーパーマッチ。会見ではドネアも来日し、両陣営が顔をそろえて静かに火花を散らし合いました。

冒頭、ドネアはこの試合の感想を聞かれ「サムライ精神、武士道精神が脈打つ日本で試合ができること(日本での試合は初)はうれしい」と答えました。

そういう日本文化をこよなく愛する親日家。井上の勝利を願うファンを含む井上陣営にしてみれば、ドネアは井上の前に立ち塞がる“最大の難敵”でしょうが、ともにバンタム級世界最強を争うトップアスリートという目で見れば、この井上戦を「自身、最大のキャリアとなるだろうことを自覚している」と奢(おご)り高ぶらずに話すドネアには、強者はいずれ強者と戦うことがこの世界に生きるものの宿命、という気概が漂い“武士の斬り合い”が感じられてシビれさせてくれました。

さかのぼって2012年10月13日、当時WBO・IBF世界スーパーバンタム級王者だったドネアは、米カリフォルニア州カーソンでWBC世界スーパーバンタム級名誉王者・西岡利晃(帝拳=引退)と世界同級王座統一戦を行っています。

“スピードキング”の異名を持ち、王座を7度防衛している西岡でしたが、ドネアの試合が決まった時点で既に36歳。西岡戦を自ら指名した当時29歳のドネアは、恐らく西岡の“覚悟”を受け止めていたのではないかと思います。

井上戦は「サムライの斬り合い」になる

この試合、西岡は9回TKO負けを喫し、ドネア戦をラストマッチに1カ月後に引退を表明します。引退に際して西岡は「(相手が)ドネア以外なら今でも王者になれる。ただ、それ以外の選手と戦ってもドネア戦以上の感動はない」と言いました。

ここでも、強者はいずれ強者と戦うことがこの世界の宿命、が感じられます。

西岡がサムライなら、ドネアもまた、その魂を受け止め、戦い尽くしてきた36歳に引導を渡した、男気あふれるサムライでした。

さて…“奇しくも”というべきか、26歳の若き井上と戦うドネアの年齢は36歳となりました。

フライ、スーパーフライ、バンタム、スーパーバンタム、フェザーの5階級を制覇。母国フィリピンでは6階級制覇王者マニー・パッキャオに続く英雄です。

武器は一瞬で勝負を決める一撃必殺の“The Filipino Flash(フィリピンの閃光)”左フック。その威力は健在です。

この試合、どうだろうか…と関係者に聞いてみました。

やはり、ドネアの「36歳」による下降線は触れないわけにはいかず、井上有利の声が聞かれました。しかし、45戦(40勝=26KO=5敗)のキャリアがどう生きるか。距離をとる戦いに出たときは? 

ドネアはこう言って締めくくりました。

「ここで内容は言えないが、自分の限界を超えるトレーニングで井上戦に備える。試合ではボクのハートを見てほしい」

何やら凄い戦いになりそうな予感です。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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