深呼吸で一拍置くことの大切さ

彼岸の中日となった春分の日の3月21日、お彼岸法要のため菩提寺に出向きました。お寺の立地が比較的、交通の便が悪いところにあり、ここに行くには日ごろから車を使用せざるを得ません。

東日本大震災後、車に乗るのを極力、控えてきました。発生(3月11日=金曜日)直後の週明け14日から、被災地から離れていても、私が住む藤沢市(神奈川県)の街の状態が急変するのに驚かされました。

物流の混乱による品薄の状態が起こり、それに敏感に反応した買いだめがあり、店頭から米や食パンなど主食類がなくなる、カップ麺など保存のきくものがゴソッとなくなる、さらにびっくりさせられたのが、ガソリン不足のため、給油を求めて車が長蛇の列をつくるという信じられない光景があちこちで繰り広げられていたからです。

自宅近くの行きつけの給油所に自転車で出向き、状況を聞いて見たところ、従業員が申し訳なさそうにこう言いました。

「皆さんにはご不便をおかけしていますが、仕方のないことです。品薄で入荷できず、入荷時に営業して制限つきで販売しても、これだけ並んでいたらすぐ、品切れとなってしまいます。で、次に入荷できる日がわからないのです」

営業しているガソリンスタンドに殺到し延々、長い行列をつくって長時間、待つという異常事態、そうしてやっと順番が来た車が10~20リットルの制限給油では、不満が起きて文句の一つも言いたくなることでしょう。これはもう、必要のない乗車は避けるに限る、と私は、一歩引いて事態を見守ることにしていました。

2週間の我慢で何かが見えてくる

が、今回のお彼岸法要のためには、どうしても車を使用せざるを得ません。電車であそこまで行き、そこからタクシーかバスで・・・など、車を使わない手段を考えても見ましたが、荷物もあるし不便だし、と結局、燃料メーターの針が半分以下を指しているのを“往復もつだろうか”と気にしつつエンジンをかけました。

走りながらオヤッ? と思ったことは、道の途中、営業しているガソリンスタンドには相変わらず、車の列がありましたが、何となく並んでいる車の数が5~6台程度と減り、列に殺気やイライラが漂っていなかったことでした。休日ということもあったと思いますが、こんな状態に戻ったなら、走っているドライバーには、安心感が戻ります。

3月23日付の新聞情報によると、JX日鉱日石エネルギーが21日に神奈川・横浜市の根岸製油所の操業を再開するなど、震災後に操業を停止していた製油所の稼動が正常化してきてガソリンの品薄が改善されつつある、とありました。沈静化への気配は恐らく、そのせいだったのでしょう。

震災発生から一週間は各所で極端なパニック状態が起こり、それらが2週間目に入り、徐々に元に戻りつつあるようです。そういえばガソリンだけでなく、スーパーでも、あれほど棚になかった米や食パン、カップ麺、納豆などが次第に残るようになってきました。

パニックの直後、これまでも再三、被災地から離れた地域であったことですが、トイレットペーパーやティッシュペーパー、赤ちゃん用の紙おむつ、ペットボトル入りの水など、人々が日常生活で必要なものが、一気になくなる“買占め現象”が起きました。今回は乾電池が品切れになる、などという異常事態も起きています。

が、そういう事態となったとき、人々は「遅れてはいられない」と、あたかもバーゲンに殺到するように渦の中に飛び込むか、あるいは「ちょっと待とうじゃないか」と自戒し、一歩を止めるか、により事態は劇的に変わってくるのではないかと思います。

こうして過ぎ去って見れば、早くて2週間の我慢だったことが分かります。傾いた社会は船の復元力のように必ず元に戻る力がある(傾いたままでは困ります)のですから・・・。ピンチのときにまず、大きな深呼吸で一拍置いて見ることは、スポーツの試合でも社会生活でも、大事なことのようです。


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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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