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映画「翔んで埼玉」を観て…

「何だよ、今ごろ。遅いよ」と言われそうですが、まったく遅ればせながらテレビで放映された映画「翔んで埼玉」(武内英樹監督=2019年2月22日公開)を観(み)ました。

原作者の魔夜峰央氏が、自分の住む埼玉県を徹底しておちょくった同名のギャグ漫画を実写化したもの。「埼玉県を強烈にディスった抱腹絶倒コメディー」と映画を観てきた友人から聞かされていましたが、私自身は“どうもこのテのものはなァ”と映画館に足を運ぶまでもないだろう、と背中を向けていました。

ちなみに「ディスる」は、今さら説明の必要もないことでしょうが「disrespect(不敬、無礼)」の今ふうの言い方です。

背中を向けていたはずでしたが、これが爆発的にヒットしてしまったのですね~。昨年末に公表された「映画興行収入ランキング」の邦画の部で実にベスト8(37・6億円)に入ってきたのです。

ヘエ、スゲーじゃないの。ということなら“食わず嫌い”ではなく、一応目を通しておかなければ話になりません。そんな矢先にテレビで放映してくれたというわけでした。

いやはや…痛烈な、いや痛烈すぎる「ディスリ」でした。

その昔、後の東京、埼玉、神奈川からなる「武蔵国」があり、そこから東京、神奈川がともに重要都市として都、県となり独立。取り残されてしまったのが埼玉でした。

痛烈な自虐性と埼玉ラブ

そんな歴史的背景にあって、何のとりえもない埼玉は、とんでもない差別を受けます。東京に入るためには通行手形を必要としたり、埼玉県人でないことを証明するためには、県民の鳥「シラコバト」が描かれた草加センベイを踏まなければならない「踏み絵」があったり、あるいはまた、埼玉県人が発見されたときは「埼玉警報」が発令されたり、埼玉県民へのひどい迫害が“これでもか”とばかりに描かれていきます。

また、埼玉県特有の伝染病、最悪の場合は死に至る「サイタマラリヤ」などが登場するに至っては、バカバカしさに笑いをこらえていた観る側も、おいおい、ここまでやって大丈夫かよ、埼玉県人は怒るだろ、と心配も芽生えてきてしまいます。

が、魔夜氏による、こうした「究極のディスり」は、とどのつまり「究極の埼玉ラブ」の裏返しであることがミソなのですね。

東京都知事への道を開いている超名門校「白鵬堂学院」にある日、海外から美少年の麻美麗(GACKT)が転向してきます。都知事である父・壇之浦建造の娘である生徒会長の壇ノ浦百美(二階堂ふみ)は、この秀才に反発を覚えながらも、自分を上回る力量に次第に惹かれていきます。

実は麻美麗は、埼玉県人だった、という衝撃の事実が判明しても百美は、麗と行動をともにし…まあ、あれやこれやを書くとこのテのストーリーは分かりにくくなってしまうので省略しますが、最後はこの2人が埼玉を救う“救世主”となって東京を撃破、埼玉を独立に導き、さらには「日本埼玉化計画」なる構想に着手する、という話なのですね。

まあ「打倒! 東京」を合言葉とする「埼玉解放戦線」や「千葉解放戦線」が出てきたり、まさに「翔んで埼玉」-。

冒頭に描かれた今のシーン。埼玉県熊谷市に住む菅原家の親子3人が、車で東京に向かっています。娘の愛海(島崎遥香)が東京で結納をするためです。

愛海は埼玉県人であることを恥じ、婚約者・五十嵐春翔(成田凌)との結婚で東京に住めることを喜んでいましたが、春翔は過去にあった麗と百美による埼玉の都市伝説を聞き感動。愛の巣は、埼玉に構えよう、という、埼玉ラブのお話…。

興行収入37・6億円の大ヒットを思うとき、こういう話を笑って受け入れる埼玉県人の“包容力”があったことを忘れてはいけませんね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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