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“やれる”苦しさと“やれない”辛さ

猛威を振るう新型コロナウイルス禍で世の中の多くの動きがストップしてしまった感じです。

特にスポーツ各界は、この季節、いつもならにぎわうはずなのに全滅の状態です。世界的な窮地にあって、スポーツどころではないだろ…にしても、昨年までは当たり前にあった躍動の日々を失った選手たちは、それぞれに苦悩を強いられているようです。

「1日でも無駄にしたくないのに…」-。

そうつぶやくのはプロボクシングのWBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(27=大橋)です。

ラスベガス(米ネバダ州)で4月25日(日本時間同26日)にWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)と3団体統一戦を行う予定が、新型コロナウイルスの感染拡大のため延期となり、現在、先が見えていません。

所属する大橋ジム(大橋秀行会長=横浜市西区平沼)は、4月いっぱいジムを閉鎖。井上のスパー相手としてフィリピンから招いていた3人のパートナーも帰国しています。

報道各社の担当記者も取材対象への接触を控え、このほど質問事項を記した書面を提出する形で取材を行いました。それを受けて井上は、日々の練習に対しては「ロードワークと人がいない時間帯でジムワークを行っている」と答え、大事なモチベーションの維持については「いつ試合が決まってもいいように最低限スキルを落とさないように6割程度で練習を進めている」と答えました。

…が、井上は、この4月10日に27歳の誕生日を迎え、今がピークを考えれば、ここで停滞したくない気持ちが強いことと思います。

「錆びつかないように…」と村田

減量を含めてストイックなボクサーの日々の練習は厳しくきついものです。しかし、苦しくともそれらを“やれる”普通を失ったとき、普通でなくなって初めて気がつく“やれない”辛さは、ズシリと重くのしかかってきます。

例えて言うなら、サラリーマンの休日は、日々の忙しく厳しい仕事があるからこそ骨休みの1日となるわけで、毎日が日曜日となってしまっては苦痛になってしまう、ということですね。

WBA世界ミドル級王者・村田諒太(34=帝拳)も同様のところに置かれています。1月12日に34歳の誕生日を迎え、村田自身「今がピークかな」と思えば、もう無駄な時間を過ごすわけにはいきません。一刻も早く-。

が、村田の周辺は、次戦の相手にサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)やゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)のビッグネームが浮上しながら、未定のままでいます。追い打ちをかける新型コロナウイルスの猛威…。

村田自身は「今はスポーツ界がどうとか言っている場合ではないでしょう。感染拡大をしないようにそれぞれが意識を持つしかない」と情勢を見守る構えでいるようですが、先が見えないイラ立ちは、やはり、人知れず“やれない”辛さに見舞われていることでしょう。

所属する帝拳ジム(本田明彦会長=東京・新宿区)もジムを閉鎖。国内ボクシング界は5月31日まで興行を中止しており、すべてに身動きが取れません。

「錆びつかないように来たるべき試合に備えておきたい。リセットするにはいい機会」と村田。

井上も村田も、また再開を待つ他の多くのボクサーも、この空白をプラスに転じて復帰してくれることを願うばかりですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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