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サンマ一匹約6000円の怪!

歳時記(「入門歳時記」=角川書店・刊)をパラパラとめくっていたら、秋の季語の項に「秋刀魚(さんま)」があり、こう解説されていました。

〈秋刀魚は秋を代表する魚である。幼魚は8月ころに寒流に乗って北海道方面に来遊するが、産卵のために本州沿いに南下し、晩秋のころは銚子沖付近に姿を見せる。(略)主として「流し刺し網」で獲る。(略)秋は脂肪が多く味もよいので名前に秋がついている。(略)大漁期の秋刀魚が銀鱗をひらめかして水揚げされるさまは壮観で市場は活気に満ちあふれる〉

ちなんだ俳句-。

ドーンと秋刀魚 網よりこぼす 何萬匹(お手玉)

七輪に 十五人分 秋刀魚焼く(登美子)

妻も子も 猫も煙りて 秋刀魚焼く(香壺)

ウ~ン、いいですね~。こうした解説文や句に接するだけでも、七輪の上で焼け焦げて煙が目に染みる光景が浮かび上がり、その季節が恋しくなりますね。

…が、異変です。もはや日本列島は、自然災害の容赦のない規模の大きさとか、新型コロナウイルスのしつこい拡大とか、これまでの“当たり前”がことごとく崩され、予想もつかないことばかりが起こります。

「歴史的不漁」のもと…

新聞報道によると-。

この7月8日、サンマの「流し網」が解禁されたものの、群れが少なく、なかなか水揚げがありませんでしたが、7月15日朝、ようやく北海道・釧路市で流し網漁によるサンマの初水揚げが行われ、極度の不漁により、店頭で一匹当たり5980円の高値で販売された、とありました。

【流し網】=「刺し網の一種。錨止めをせず、魚の通路である水流を横断して網を張り渡し、魚を網目に刺し、また絡ませて捕らえる漁法。回遊魚を獲るのに用いる」(広辞苑)

サンマの不漁は、ここ数年続いているようですが、関係者によると、昨年が「記録的な不漁」なら、今年は「歴史的な不漁」なのだそうです。

もっとも、専門家によると、この時期に「流し網」で捕獲できるサンマと秋に獲れるサンマとは、回遊のコースが違うのだそうです。

といっても…集中豪雨など異常気象の原因は、地球の温暖化とされています。海水の温度が1度上がっただけで降水量が10~12%増えるのだそうですが、それはまた「回遊魚」(季節的に一定の経路に沿って移動する魚)にとっても、日本近海の温暖化が好ましいはずもなく、秋に獲れるサンマについても依然、不安がつきまといますね。

まあ、しかし、昔からサンマは庶民の味であり、サンマの食べ方の上手いヤツには、最後に皿の上に残っているのは“骨だけ”という自慢があります。

が、もし今回、一匹約6000円のサンマを手に入れたとしたら…皆さん、どうするでしょうかねェ。そういうことが平気な暮らしをしていない私などは、軽々しく箸が出る気がしませんし、しばらく冷凍庫に入れて飾っておくかもしれませんね。

秋刀魚食らう 猫も杓子も 弟も(千寿関屋)

猫になんかやるもんか! あ~あ、まったくヘンな世の中です。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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