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「自分の型」を持つ強さ

何ごとも「自分の型」を持っていることは強みです。

例えば大相撲の新大関・朝乃山(26=高砂部屋)-。

7月場所(東京・両国国技館)の10日目(7月28日)に関脇・御嶽海(出羽海部屋)に敗れて初黒星を喫しました。「立ち合いに踏み込んで左上手が取れず焦った」と本人が言うように不十分な右差しだけで攻め急いだことでしてやられてしまいました。

イヤな気持ちが残る翌11日目(7月29日)の平幕・輝(高田川部屋)戦はどうだったでしょうか。

立ち合い、圧力で押し込み、モロ差しから怒涛の寄りで圧勝。同日のテレビ中継の解説を務めた舞の海氏は「自分の型を持っていることは大きい。型があるからこそどこをどう修正すればいいかが分かる」と言い、連敗を回避した朝乃山は「気持ちを切り替えて、しっかり“自分の相撲”を取り切ることを考えた」と話しました。

朝乃山の型は「右四つ、上手投げ、寄り」です。左上手を取れば盤石といった絶対的な型があります。

他のスポーツジャンルに話を移し、優勝を狙える位置に来た選手たちは、その可能性を聞かれると決まってというほど「自分の○○をするだけ」と答えます。○○は言うまでもなく、ゴルフなら「自分のゴルフを…」ボクシングなら「自分のボクシングを…」ですね。

第一線級で活躍するトップアスリートたちは、それぞれが朝乃山同様に自分の型を持ち、緊張感に包まれる試合展開の中、外的要因、あるいは内的要因により、その自分の型が崩されなければ勝てるという、強い尺度を持っています。

一線級が持つ必勝の型

プロボクシングのWBA世界ミドル級王者・村田諒太(34=帝拳)にはこんな経緯がありました。

2012年ロンドン五輪ボクシング(ミドル級)で金メダルを獲得したアマ時代、村田の型は強打の右を武器にした接近戦でした。それが2013年8月のプロデビュー戦以後、プロの世界にはさまざまなタイプがいるということでボクサータイブの習得にも手を染め、自分の型が揺らぎます。

2018年10月20日(現地時間)、ラスベガス(米ネバダ州)で開催されたWBC世界ミドル級タイトルマッチで2度めの防衛戦に臨んだ王者の村田は、挑戦者ロブ・ブラント(米国)のスピードと手数に後手後手の展開を強いられ、引退危機もささやかれるほどの完敗を喫しました。

それから9カ月後、2018年7月12日に開催されたブラントとの再戦(大阪・エディオンアリーナ大阪)で村田は、2回2分34秒、TKO勝利で雪辱、タイトル奪還に成功しました。

このときの展開は-。

前回同様に巧みなフットワークで動くブラントを、村田は逃がさずに左ジャブでプレッシャーをかけ、ガードを固めて追い詰め、右ストレートを叩き込むスタイル。遠回りであっても従来の接近戦、下がらずに間合いを詰めて右を放つ攻撃性を「自分の型」として取り戻しました。

話を元に戻して-。

かく言う朝乃山も、高校時代は突き押し相撲だったそうです。村田もそうですが、何が自分に適しているのか、の試行錯誤…それらを経て「自分の型」に行き着くのですね。

終盤戦を迎えた7月場所は、白鵬、朝乃山、地獄を見た照ノ富士による“戦いの構図”が出来上がり、面白くなりました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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