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たくましき女子プロたち

敢闘賞」を女子ゴルフの横峯さくら(34=エプソン)に贈ろうと思います。

もちろん個人的な“想い”として、ですよ。そんな賞に値するチャレンジだったと言っていいでしょう。

前週終了の国内女子ゴルフツアー「TOTOジャパンクラシック」(11月8日最終日=茨城・太平洋クラブ美野里コース)での健闘です。

それより以前の9月、横峯は「新しい命を授かることが出来ました。安定期に入りましたのでご報告させていただきます」と妊娠5カ月の“おめでた”であることを公表しました。

2014年にメンタル・トレーナーの森川陽一郎さんと結婚。翌2015年から米ツアーを主戦場とするなど二人三脚で前向きな活動を続けていました。

それから2カ月後の11月-。妊娠7カ月で大事を取り、産休に入ったと思われた横峯が、夫の森川さんをキャディーとして「TOTO…」への出場を表明、周囲の大丈夫? との心配をよそに母となるたくましさを披露しました。

背景に米ツアーで戦う女子選手の人生観があったようです。「米ツアーでは、お腹が大きくてもプレーしている選手を何人も見ました。私はそれまで妊娠したらゴルフは出来ないと思っていたので凄く驚きました」と横峯は語っています。

私がスポニチ本紙のゴルフ担当記者として取材活動を続けていた1980年代、毎年11月に開催されていた、日本で行われる唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦「マツダジャパンクラシック」(当時の名称=現在の「TOTO…」の前身)に…ちょっと何年の大会かは記憶が曖昧になってしまっているのですが、お腹を大きくしたナンシー・ロペス(米国)が大会出場のために来日しました。

妊娠7カ月で“完走”した横峯さくら

1977年にプロ転向。翌1978年のルーキー・イヤーにいきなり5大会連続勝利を含む年間9勝を上げて賞金女王の座を獲得するなど天才的な女子プレーヤー。特に1970年代後半から1980年代にかけては敵なしの強さを見せていたものです。

私たち記者連中は驚きました。妊婦がトーナメントに出ることなど、まず頭の中にないことだったし、それがロペスとは! 聞かなくてはならない質問も「大丈夫なの?」「生まれちゃうんじゃないの?」とそんなことばかりだったことが思い出されます。

航空機での長旅。日本での大会参加。練習ラウンド、プロアマ大会、3日間の戦い…大きなお腹で無事に過ごせるのだろうか、という心配です。

ロペスは笑って答えてくれました。

〈病気じゃないんだから…。プレーが出来るかどうかの健康状態が第一。それはお医者さんとしっかり話し合って決めていますから〉

ロペスは1983年の「J&Bスコッチ・プロアマ」で、また1991年の「サラ・リー・クラシック」でも、妊娠優勝を果たしています。

日本人であれば…妊娠中は習慣としてやはり、慎重に無理せずが最優先され、他人に大事にされる、自分でも大事を心掛けるのが当たり前となっていました。

ロペスのように妊娠していてもギリギリ、出来るうちは仕事をこなすというキャリアウーマン的な思考は、やはり“日米の差”と言わざるを得ないようです。

記者連中は「あれだけお腹が大きいんだからハンドアップ(アドレスでの構え)にならざるを得ないだろう」とか「だとしたらアップライト(スイングの軌道)だな」など、まったく野次馬的にロペスが妊娠対応のスイングをするのではないか、などと注目していましたが、いつもとまったく変わらないスイングで普通にラウンドしていたものでした。

大会を終えた横峯は「1つのボールに対して(お腹の子と)2人でプレーしている感じでした。体の重心は安定していました」などと話しました。

どんな感覚なのか、メンタル面はどんなものなのか、などなど、こればかりは男には分かりませんが、ただひとつ言えることは、5オーバーでブービーの76位に終わった横峯の行ったことは、やり遂げたという意味で「敢闘賞」に値するだろうということでした。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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