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近ずく梅の開花に思うこと

新型コロナウイルスの蔓延により、これまであった“当たり前”がそうでなくなっても、季節の移り変わりはいつも通り~もっとも昨今は地球温暖化により“季節外れ”の出来事も多くなっていますが~確実に歩を進めています。

1月も残り少なくなったこの時期、なかなか晴れない人々の心を励ますかのように「梅の開花予想」が伝えられるようになりました。

私が居住する地域(神奈川県藤沢市)から徒歩約10分くらいのところに「常立(じょうりゅう)寺」(藤沢市片瀬)という日蓮宗のお寺があります。

すぐ近くに罪人の処刑場があった「龍口(りゅうこう)寺」(同)があり、処刑された人たちの埋葬地が「常立寺」だったようで、なるほど境内の一角には蒙古襲来の翌年、幕府の命で処刑された元からの使者の供養塔「元使塚」が立てられてもいます。

さて…梅の話ですが、常立寺の境内、本堂前の庭には「枝垂(しだ)れ梅」が植えられており、結構“名所”として知られているようです。2月を迎えてほころぶ季節になると、近所の人が散歩の途中で立ち寄ったり、首からカメラを提げた見物客たちが、まだだね、ちょっと早かったかな、とか、もう少しかな、などと言いながら開化のときを楽しんでいます。

梅を真ん中に取り囲んで見知らぬ人々が、あーだこーだと友達のように笑顔で会話を交わす光景は和みますね。やはりこれは、開化すれば華やかな桜と違い、冬の寒さを耐え抜いてひっそりと花を咲かす梅の“健気(けなげ)さ”が人の心を打つのでしょうか。

その健気さが心に染みる

梅の健気さについて言うなら「菅原道真の飛梅(とびうめ)の故事」に尽きますね。「入門歳時記」(角川書店刊)の季語「梅(春告草)」の項にこうありました。

〈(略)今は一般に花と言えば桜を指すのが常識のように言われるが、初めは「梅こそが花」だったのである。特に菅原道真の飛梅の故事以来、天神の神木としての地位を占めるに至り、日本人の精神文化とも深く関わりを持つようになった〉

…で、菅原道真の飛梅の故事って何?
 
【菅原道真の飛梅の故事】=「菅原道真が大宰府に左遷されて家を出るとき〈東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ〉と詠んた梅の木が、道真の配所である筑紫まで飛んでその庭に生え匂ったという故事」(広辞苑)

なるほど…こういう話は心に染みますね。

その菅原道真公を祭神とするのが鎌倉の「荏柄天神社」(鎌倉市二階堂)ですね。JR「鎌倉」駅東口前のバス乗り場から「鎌倉宮」行きのバスに乗り「岐(わか)れ道」で下車。ぶらぶら歩いて10分程度です。

ここも梅の名所ですが、梅の開花時は毎年、受験のシーズンでもあり、学問の神様である道真公への“神頼み”で境内はにぎわいます。

周辺に漂う雰囲気から、梅見客は空気を読み、大笑いなどは慎み、静かにしていたほうがいいようですね。つまり、ここでもまだ自粛です。

梅の寒さを耐え忍ぶ我慢、そして芽を出し、花を咲かす芯の強さ…私たち人間も、この健気な梅に学ぶことは多いようです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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