FC2ブログ

「朗読劇」~“自分の声”の不思議

私もメンバーの一人として末席を汚している、茅ヶ崎市(神奈川県)を拠点として活動する市民劇団「湘南座」は、毎年秋に開催される同市の文化祭で演劇などを上演してきました。

が、今回(昨年秋)は新型コロナウイルスの感染拡大のため、有観客の舞台公演が出来ず、苦慮の末に無観客のスタジオで「朗読劇」を行い、それを収録してYouTubeなどで映像を配信する「オンライン放送劇」の形を選択することになりました。

その本番収録をようやく終えたのが3月21日の日曜日夜。ここに至るまでの“苦戦”を振り返って見ると-。

昨年10月から開始された稽古は、順延されて年が明けた今年1月17日実施となった本番に向けて次第に熱を帯び、軌道に乗りつつあるように思われました。が、1月7日、1都3県(東京都、千葉・埼玉・神奈川の各県)に対する緊急事態宣言が再発令されて中断。先行きが見えなくなりました。

朗読劇の題材は、茅ヶ崎市に伝わる昔話を1話15分程度にまとめて3話取り上げ、劇団員総出で分担。私は友人のO君ともども「車地蔵」という昔話に出ることになりました。

ストーリーをざっとまとめると…「おかね」という清らかで純真無垢な美しい娘がいて、彼女は村の若者たちの憧れの的でしたが、プレイボーイの「新吉」と結婚の約束を交わし、しかし、新吉が他の娘たちとも仲良くなっていたため、おかねは狂乱、新吉の家に火を放ち、火あぶりの刑に処されてしまう、という悲しいいきさつがあり、そこで村人たちが彼女の霊を弔うためにお地蔵様を立てて祀ったというお話です。

エッ? こんなに違うの? でも同じ

私とO君の役は、農民の「聡太(O君)」と「与根造(私)」。幼馴染で仲良しの2人が、いろいろと会話を交わしながら、ストーリーを解説、展開させていきます。

さて…1月7日以降、稽古の見通しが立たなくなり、劇団員たちの間に「今回は中止か?」の声も出始めます。特に16歳を想定する「おかね」役の女性Aさんからは「一気にやっちゃわないと…16歳を維持し続けるのは難しい」(ごもっともです=筆者)と、中断中のブランクに歳が元に戻ってしまう、との愚痴も聞かれました。役者の役づくりは大変なのです。

そんな経緯があり、3月15日に稽古再開の連絡が入り、慌ただしく3月21日に収録を終えるに至りました。

どんな出来になったのかなァ、などと不安半分でいた中、演出を務めた元松竹カメラマンのN氏から「やっと出来上がった。YouTubeに上げる前に試写会をやろう」と声が掛かり4月25日、茅ケ崎市内のファストフード店に計5人(男2人、女3人)の「車地蔵」出演者が集まりました。

さすがに元映画カメラマンとして活躍してきたN氏とあって映像の効果的なつくり方、レイアウトなどうまくまとめ上げてあります。問題は、私はどうだったか? ですね。

開始されたとたんに耳をふさぎたくなったのは“自分の声”でした。もともとドラ声的で声質が悪く、こもりがちで通りが悪く、滑舌も悪い、という悪いもの尽くしなのですが、何よりも、マイクを通すとこんな声になっちゃうの? という日頃、抱いている自分の声とのイメージの違いの大きさに冷や汗がにじみ出てしまいます。

友人の0君が言いました。

「違わないんだよ。あの声がサトーの声なんだよ。誰もが違和感を持つんだけど、自分が話したとき、自分に聞こえる声とマイクやレコーダーを通したときの声は、自分には別人のように聞こえるものなんだよな。でも他人が聞けば同じなのさ」

いやはや…であればまたまた無口になってしまいそうです。私が恥も外聞もなくこの市民劇団「湘南座」にこれからも籍を置くには、今回明らかになった“自分の声コンプレックス”をまず乗り越えなければならない、ということが分かった次第でした。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
ランクアップにご協力下さい
↓↓↓↓クリック↓↓↓↓
QRコード
QR