アウェーの洗礼について

中国・済南に滞在してサッカー女子のロンドン五輪アジア最終予選に臨んでいる日本代表「なでしこジャパン」にしても、ホーム&アウェーでW杯ブラジル大会アジア3次予選に臨んでいる日本代表男子にしても、敵地アウェーの戦いには、とことん神経を遣い、頭を痛めているようです。

つまり“アウェーの洗礼”です。「なでしこジャパン」は、開幕直前の公式練習で何とスパイクの使用禁止が通達されたというし、試合を離れても、貴重な休養時間としたい宿舎で深夜の安眠妨害に遭ったり、と、それらを含めて敵地での戦いなのだと覚悟せざるを得ないタフな精神状態を求められているようです。

男子にしても、苦戦したアウェーでのウズベキスタン戦(昨9月6日=1-1のドロー)で、ピッチの状態の悪さに驚かされたことが伝えられました。整備の状態、悪さについては、両チームとも同条件ではありますが、日本代表の持ち味である速いパス回しを封じることを意識したものでは? との疑惑もあり、日本代表への嫌がらせであることは容易に感じられる出来事でした。

日本代表男子の、とにかく点が取れず、決定力不足がファンの不満、イライラを買っていたころ、私はスポニチ本紙に連載していたコラムで「“平和ボケ”の代償か」という、八つ当たり的な記事を書いたことがあります。

いつでもどこでも“良い子”である必要はあるか?

そのとき、日本代表はホームでの試合だったにもかかわらず、それをアドバンテージにできず、むしろ、乗り込んできた相手チームにホーム面(づら)されていました。そんな振る舞いに腹が立ち、スポーツにおいてフェアプレー精神は絶対的だが、ホーム&アウェーの制度があるなら、地元の利を生かす策略があってもいいのではないか、点が取れないのなら、せめてダーティなプレーを含めて相手を威嚇する気迫、地元の利が見たかった、といった内容でした。

いつでもどこでも“良い子”である必要はない、サムライ・ブルーのユニホームを着た戦いは、国対国の戦争なのだから・・・という、ちょっぴり過激になってしまった私の趣旨に、翌日にはすぐ、言い過ぎでしょう、日本は戦争を放棄した国なのだから、何もそこまでして戦ってほしいとは思わない、という読者の方の良識的な反論も頂戴しました。

比較は無理かもしれませんが、例えばプロボクシングの世界では以前、敵地に乗り込む際は、それこそ“何でもアリ”を予想して決死の覚悟を固めたものでした。

空港から乗るタクシー、あるいは宿泊するホテルから、すでに神経戦が始まります。運転手が意識的に道を間違える、予約したはずのホテルがなぜかキャンセルされている、湯が出ない、部屋周辺の深夜の騒音、などは、すぐに考えられる妨害であり、アッと驚かされたのは、国際マッチメーカーのジョー小泉氏が目撃した、体重の利を生かしたい地元選手用に目盛りを細工した秤(はかり)の存在でした。

日本人に流れる農耕民族系の潔癖さ、何よりも武士道精神が“正々堂々”を求めますが、日本代表という国の威信を背負う“仕事人”たちには、してやられるだけでなく、もっとずるさを持ってもらったら・・・と考えたりしますが・・・ハイ、分かりました、ダメなのでしょうね!

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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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