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日本語の乱れと時代の変化

しばしば立ち寄るコーヒーショップの注文カウンターで、あるいはファミリー・レストランの精算カウンター、スーパーマーケットのレジなどで、いまだに耳にするのが、例えば1000円を出せば「1000円“から”お預かりします」などと返ってくる言葉です。

同様に「○○でよろしかったでしょうか」とかの、確認事項をヘンな敬語ふうに表現した、どこか素直に受け取れない言葉など、店内でキビキビと働く若いお嬢さんたちが、恥ずかしげもなく平気で使っていることには、従業員へのしつけを含めて、相当な違和感を覚えてしまいます。

今に始まったことではない日本語の難しさ、それゆえに、え~い、はしょってしまえ! とばかりの短縮化や昨今、ことあるごとに問題とされる「ら抜き」の若者言葉・・・などを取り上げて、いまさら、日本語の乱れぶりがどうの、と目くじらを立てる気はありません。

しかし、文化庁が9月15日に発表した「国語に関する世論調査」にあって、正誤を超えて違和感なく慣用化されている言葉、例えば「食べれる(正=食べられる)」「見れる(正=見られる)」や「来れない(正=来られない)」などの「ら抜き」言葉は、もはや、若者に限らず、当たり前のように広い範囲で使われていることもあり、間違いを指摘するよりは“時代の変化”によるものとして受け入れの方向にあるとの見解が、気になるといえば気になるところです。

日常的な話し言葉を公の場に持ち込んでほしくない

“あれれ”と思っていた言葉の使い方が、自然に違和感なく使われるようになった例(私自身には依然、違和感がありますが・・・)に「全然」があります。「全然」という言葉の意味は「すべての点で」「すっかり」「まるで」など(広辞苑)で「下に打ち消しの言い方や否定的意味の言葉を伴う」(同)のが普通です。つまり「全然、分からない」「全然、問題なかった」など・・・です。

それが昨今、テレビのニュース番組のアナウンサーたちでさえも平気で、広辞苑による「俗な用法として肯定的にも使う」という“俗な”使い方をしてきました。つまり「全然、平気です」とか「全然、大丈夫です」とかいった「全然・・・肯定」の使い方です。

文化庁の“時代の変化”によるものとする見解は、それだけ言葉は生き物であり、みんなで渡れば怖くない、という日本人的な行動(現象)を反映しているように思えます。

「寒っ」「凄っ」など「い抜き」で語尾を上げ、印象を短く、破裂摩擦音で止めてしまう言葉も、あるいは「ら抜き」の言葉も「全然・・・肯定」を当たり前とする使い方も、それは次第に「間違い」の範囲ではなく、日常的な話し言葉としては、とりたててのチェックはなくなることになるだろうと思います。

が、そうした傾向の中、私が怖いな、と思うのは、それが公の場でも当たり前となってしまうことです。例えば、アクセントが下がる「いい感じ」という言葉が、最近は若者の間で全体的に平板なアクセント、むしろ、語尾が上がり気味の「いい感じ~」が普通になり、それは女子アナの間でも時折、ついうっかりなのでしょうか、テレビの中で出てしまっています。

子供たちへの指導の場に立つ指導者の皆さんには、少なくとも公の場、あるいは文章の中などで、それが平気で使われるようなことにならないよう気を遣い、厳しいチェックを入れるようお願いしたいものです。もっとも、そのためには、指導者が若ければ若いほど、自身のチェックも必要となりそうですが・・・。

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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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