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粟生の連続KO防衛に期待したい!

ジムの先輩・西岡利晃(帝拳=WBC世界スーパーバンタム級王者)の勢いにあやかることができるでしょうか。V2戦(11月6日=東京・代々木第二体育館)が近づいたプロボクシングWBC世界スーパーフェザー級王者・粟生(あおう)隆寛(27=帝拳)です。

今年4月、ウンベルト・グティエレス(メキシコ)を4回KOに下して同級王座の初防衛に成功してから7カ月、2度目の防衛戦の相手は30戦負けなし(29勝=14KO=1分け)の戦績を誇る同級9位のデビス・ボスキエロ(30=イタリア)です。

ボスキエロの無敗の原動力は、ガードの堅さにあるようです。初防衛戦に続く連続KO勝利を狙う粟生にしてみれば、このガードをいかに崩して攻め込むか、がポイントとなる試合になりそうです。

粟生は09年3月、オスカー・ラリオス(メキシコ)に挑んでWBC世界フェザー級王座を奪取しましたが、同年7月の初防衛戦でエリオ・ロハス(ドミニカ共和国)に敗れ、わずか4カ月で大事な世界王座を手放してしまいました。

10年11月のWBC世界スーパーフェザー級王座奪取は2階級制覇となりましたが、フェザー級時代の悔しさが今、強い粟生をつくりあげていると言われています。

「西の亀田(興)、東の粟生」と言われて出世レースが注目されたホープ時代、2人の育成法は対照的でした。亀田が手ごろな相手を選び、KOの山を築いていくのに対し、粟生の相手はことごとく難敵がぶつけられ、試合は決まって押し合い、もみ合いの消耗戦となり、見る側も陣営さえも、冷や汗をかくきわどい勝負が繰り返されたものでした。

“意識改革”がプロの強さを生んだ

私はある日、帝拳の本田明彦会長に聞いてみました。

「大事な逸材。負けてしまっては元も子もないのでは?」

本田会長が言います。

「負けたらゼロからやり直せばいいんだよ。今は自分のボクシングではダメなんだ、ということが分かればいい」

粟生といえば、高校時代に当時、史上初の高校6冠を達成した逸材です。それが???・・・本田会長の言葉は、にわかに理解しがたいものがありましたが、その意味はやがて、明確にされていきます。

08年4月、日本フェザー級王者のとき、東洋太平洋同級王者(当時)の榎洋之(角海老宝石)に挑んだ試合です。

粟生はスピードで上回りながら、技術面で上回りながら、また、かわしながら単発で放つパンチが有効打になりながら、ほとんどジャブだけで突っ込む榎の“折れないハート”に勝てず、悔しい引き分けに終わりました。試合後、控え室に戻った粟生は、号泣していたことが記憶に残っています。

粟生もまた、西岡同様、自らが持つ優れた技術だけで世界の頂点に立てると考えていたボクサーでした。その考えを変え、かわす、さばく、ではなく、攻める、勝負どころで前に出る、と意識を変えたとき(そうなるまで2人は相当な時間がかかっています)粟生も西岡も、プロの強さを身につけていました。

元世界王者の浜田剛史氏は、技術と心について、こう言います。

「技術はもちろん、大事です。が、心はもっと、大事です。なぜなら、技術を生かすのは、強い心があればこそ、なのですから」

まったく、その通りですね。技に溺れず、攻撃面で強くなった粟生を、このV2戦で見たいものです。

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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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