大みそかの格闘技興行に思う

今年の大みそかは格闘技イベントでにぎやかになりそうです。

まずプロボクシングですが、神奈川・横浜文化体育館では、WBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(ワタナベ)のV4戦、WBA世界フェザー級王座に挑戦する細野悟(大橋)のダブル・タイトルマッチが行われ、大阪ではWBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(井岡)のV2戦が行われます。

次に格闘技系イベントですが、こちらは“燃える闘魂”で元気いっぱいのアントニオ猪木が総合プロデューサーを務める「元気ですか!! 大晦日!! 2011」(DREAM主催)が、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)で開催されます。

ところで、大みそかの格闘技興行といえば、00年の大阪ドームが記憶に残ります。

猪木が叫びました。

「紅白歌合戦にひと泡吹かせようじゃないか。外に出ているヤツ、みんな集まれ~ッ!!」

ごちゃごちゃ言わずにとにかくやってみようじゃないか! が始まりで、総合格闘家とプロレスラーが垣根を外し、ごちゃ混ぜの“おもちゃ箱”的状態となって大阪ドームに集結しました。

カウントダウンの興奮も手伝い、観客も戦う側も、何が何だか分からずに盛り上がり、何が何だか分からないうちに終わり、なぜか皆、満足そうな笑顔で初日の出に向かったものでした。

“打倒・紅白!”に欠かせない仕掛けの妙!

これを機に翌01年からは、テレビ局が全国ネット放送を引っさげて本格参戦します。一時はTBSテレビ、フジテレビ、日本テレビの3局がしのぎを削り合い、紅白歌合戦を脅かす視聴率戦争を繰り広げたのですから、実験的興行となった最初の大阪ドーム興行は、首を傾げざるを得ないところも多々、ありましたが、次につなげたという意味では“功績は大きかった”イベントでした。

プロボクシングの大みそか興行に関して、評論家のジョー小泉氏が、ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」12月号で「60年代黄金時代の大みそかボクシングを振り返る」と題してコラムを執筆していました。

小泉氏は1961年の大みそか、東洋太平洋ミドル級王者・海津文雄(笹崎)と日本ライト級王者・小阪照男(帝拳)の試合をフジテレビが午後9時半から同11時まで放送した出来事に触れ「当時、もう紅白歌合戦は開催されていて、その対抗馬として黄金時代のボクシングが実験的に放送された。実験成功で翌年からも、大みそかファイトが開催された」と書いていました。

K-1が主催する「Dynamite!!」の視聴率(TBS)が、瞬間最高で一時的に“打倒・紅白歌合戦!”を実現したとき、関係者は「やはり“仕掛けの妙”でしょうね」と口をそろえたものでした。

紅白歌合戦という巨大な壁があり、各局とも、裏番組づくりに苦慮しながら当時、人気が出始めていた格闘技はどうか、とハタと気付き、失敗したらそこで終わり、と腹を据えながら、とにかくやってみた結果、そう、大みそかという特別な日には、なぜか格闘技イベントが似合う、という新しい発見を生みました。

格闘技系イベントの低迷により、それは長続きはしませんでしたが、代わって8人の世界王者を抱えるプロボクシング界が、大みそかをにぎわせようとしています。

そして・・・です。もし、これからもプロボクシング界が、大みそかの興行を定番化させようとするなら、それに見合ったKO劇があってこそ、新年につながるというものかもしれませんね。

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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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