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続・無常の風

ご無沙汰してしまいました。
この欄、6月2日以来、6日ぶりの執筆です。

というのも私は、左足の血流障害が悪化して4日に手術、そのまま7日までの計4日間、入院を余儀なくされてしまった、という状況下にありました。

ダラダラと長引かず、短期間の病院暮らしは、不幸中の幸いだったなァ、と今、受け止めていますが、この入院生活では随分、考えさせられることが多かったように思います。

健康体でにぎやかに過ごす日常生活、社会生活が表舞台なら、そこで壊してしまった体を治し、ひっそりと復活を期す病院生活は裏舞台でしょう。

余計な味付けを一切排除した裏舞台の日々は、本当に質素なものです。
午後9時に消灯で電気を消され、7時間後の翌日午前4時には、体温と血圧の定時測定のために巡回の看護師さんに起こされます。一日の終わりと始まりのあまりの早さに、私は自分がこれまで過ごしてきた生活パターンは一体、何だったのだろうか、と考え込んでしまいます。

だいたい午後9時などは、さあ、これから! と新聞づくりが佳境に入る時間帯だったし、立て続けに吸いまくる煙草の煙の中で原稿を書きまくり、ひと仕事を終えた一日の、自分へのケジメの付け方としての“軽く一杯!”はどうしても欠かせず、午前4時が帰宅時間などは再三のことだったのですから・・・。

食べられる状態の人にはちゃんと出してくれる食事は、朝食が午前8時、昼食が正午、そして夕食が午後6時です。私に出される食事の内容は毎回、お粥、味噌がほんの少しの味噌汁、それに2品程度のおかずが付けられていました。一切れの豆腐が出ればそれにつける醤油は減塩ものと、すべてに味付けはないに等しい極薄です。

私はこの病院食がやたらうまくてうまくて、お代わりをしたいほど。賄いのオバチャンに「サトーさん、また完食? えらいね」などと毎度、からかわれていましたが、壊れた体の復旧に必要なものは、最小限度のものでいいのだ、と思う半面、表舞台での私たちは、本当にムダで必要のないものを、いかにバカみたいに有難がっていたのか、と情けない気持ちになってしまいました。

看護師さんたちの献身的な看護にも頭が下がりました。
私は手術中から付けていた導尿用の管を24時間後に外したとき、何か尿道のしまりがなくなった感じで我慢が効かなくなり、尿意を催すと同時に出てしまう状態がしばらく続きました。
こんなことにいやがらず、真正面から対処してくれる看護師さんも、仕事とはいえ凄いことです。

また、手術後の内臓回復のバロメーターとしてオナラと排便は大事なことですが、相部屋の中、各ベッドで「オナラは出ましたか?」「お通じは?」という、患者と看護師さんとのやりとりが挨拶がわりのように交わされます。

日々、忙しく、昼も夜もなく、こうして働き、こういう会話を日常的に口にしている若き白衣の天使たちは、たまの休日、彼氏とのデートなどで表舞台に出たとき、果たしてどういう会話を交わすのだろうか、など、オヤジとしてはつい、余計なことを考え、聞いてみたくもなったりするのでした。

自宅に帰った私ですが、もうしばらくは“制限付き”の日々となりそうです。


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No title

お帰りなさい!
無事に手術もすんだ様子、
ホッとしました。
入院生活4日は、不幸中の幸いでしたね。
私は一年あまり、
薄ぼんやりした天井を見ながら
元気な他者(身内も含め!)を羨み、
思いやる気持ちなど全くなかった。
あれから20年、今は首のヘルニアの
痛みと向き合い、何とか周りに
感謝することが出来るようになりました。
兎にも角にも、なんでもなく過ごせる幸せを
噛み締めましょ、ね♪
プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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