格闘技界の行く年来る年

新年、明けましておめでとうございます。

元日の朝、遅めとなりましたが、起床して窓を開けると、目の前に見える川沿いの道を、一家でウォーキングする姿、あるいはジョギングする姿が、いつもより多く見られました。

いかにも“一年の計は・・・”の気持ちが漂う、すがすがしい光景です。昨年は大震災に見舞われるなど、気が重い年だっただけに今年は、本当に今年こそは、実りある、より良い年になってほしい、と例年より強く思います。

さてさて・・・です。昨日の大みそか、格闘技ファンにとっては特別な日となったようですね。

まず、口火を切ったのが米総合格闘技リング「UFC141」(米ネバダ州ラスベガス=MGMグランドガーデン)=WOWOWが正午から生中継=での元UFCヘビー級王者ブロック・レスナー(34=米国)とUFC初陣ながらK-1GP王者(10年)など実績を持つアリスター・オーフレイム(31=オランダ)の激突でした。

巨岩を思わせる2人の対決の見所は、レスナーのパワーvsオーフレイムの打撃でしたが、試合はオーフレイムが左ミドルキックでダウンしたレスナーに容赦のないパンチを浴びせ、1R2分26秒、あっけないTKO勝利を挙げました。この敗戦でレスナーはリング上で引退を表明。UFCは12年2月26日の日本開催を前にした11年最後の舞台でヘビー級の新旧交代劇が演じられました。

次はボクシングです。西の大阪府立体育館では、WBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(22=井岡)のV2戦、東の横浜文化体育館では、WBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(32=ワタナベ)のV4戦と細野悟(28=大橋)がWBA世界フェザー級王座に挑むダブル世界戦が行われました。

口火を切った井岡の98秒“秒殺”劇

3つの世界戦の中では最も早い午後7時30分に始まった井岡の試合は、何と何と! 終わるのも早く、井岡は開始早々の1回1分38秒、右アッパーを当てた後、連打、最後は左フックであごを打ち抜き、速攻のTKO勝利を収めました。

井岡の試合前、横浜で記者仲間と井岡について話し合った際、軽量級の王者に欠かせないのは“軽量級らしからぬパンチ力だね”ということで意見が一致、その課題を井岡がどう克服するか、など勝手なことを言っているうちに試合が終わり、相手のヨードグン・トーチャルンチャイ(タイ)が試合後「あんな強いパンチを受けたのは初めてだ」などと言っていたことを聞くに至っては、こちらの認識不足をただただ恥じるばかりとなりました。

横浜ではリーチが長い歴戦の王者セレスティノ・カバジェロ(カナダ)相手に細野は善戦どまりとなりましたが、その分、内山が見せてくれました。内山は11年1月、三浦隆司(横浜光)相手にV3を成功させましたが、その際に右手を痛め(右手甲の脱臼)以来、11カ月ぶりの試合です。

右手への不安、加えてブランクによる試合勘の問題などが心配され、やはりというか、暫定王者のホルヘ・ソリス(メキシコ)も一筋縄ではいかず、中盤までは一進一退、というか、内山の攻めにもう一つ、攻めきれないイライラがあるように思われました。

が、それが目に見えて改善されていったのが6回以降でした。厳しいプレッシャーにソリスが下がり、内山はそれも許さず、なお詰め寄ります。さあ、どうだ! 倒すぞ! と無言で詰め寄っているような内山の迫力。ソリスにしてみれば、怖い、もう逃げたい、といった心境になったのではないでしょうか。

そして11回開始早々の衝撃的な一撃です。右手が使えなかったときに徹底的に鍛えたという左のフックが一閃! ソリスは意識を失って仰向けに倒れ、内山の11回19秒、TKO勝ちとなりました。

なぜ? と水をさした遅い試合時間帯

内山の強さはファンを喜ばせましたが、快勝を伝えるためには欠かせない新聞各社を泣かせたのがその時間帯です。ゴングが午後10時半。試合終了が同11時10分過ぎ。その後、試合を中継したテレビ東京が内山を放送席に招いて囲ってしまっては、締め切り時間に追われる新聞各社が悲鳴を上げるのも無理はありません。

大みそかの試合をこんなに遅い時間帯にする意味がよく分からないし、電車にしても終夜運転されているかもしれませんが、会場に足を運んだファンの身になって考えられた時間帯ではないでしょう。せっかくの内山の、気持ちの良い快勝が、これにより半減されてしまった感じでした。

そんな矢先、気になっていた格闘技興行「元気ですか!! 大晦日!!」(さいたまスーパーアリーナ)での石井慧(25=レインMMA)の結果、皇帝エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)に歯が立たず、惨敗したとの連絡が入ってきました。

悲喜こもごもの大みそか-。新年に向けて飛躍の材料はあったか、あるはい課題ばかりが残ったか、その形はさまざまでした。


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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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