新称号「名誉王者」の意味するものは?

V7中のプロボクシングWBC世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃(35=帝拳)の“肩書き”が変わりました。

といっても、長期休養だとか、また何かのアクシデントなどによるものではありません。WBC(世界ボクシング評議会)では、正規王者の上に位置する「名誉王者」に格上げされた、という喜ばしい出来ごとです。

この件に関してさっそく、ボクシング好きの友人から私の携帯にメールが送られてきました。

〈ネェネェ、名誉王者って何? やはり正規王者が最強! としたい持論からすると、何やらWBAの王者乱立を思い浮かべてしまうけど、そんなことはないのだろうネェ〉

といった内容でした。

確かに確かに・・・気持ちはよく分かります。「名誉王者」などというと、どこか第一線を離脱、卒業した“顧問”のようなイメージが浮かび上がり、この友人が言うように「なんか、まだまだモンスター・レフト健在の西岡には似合わない肩書きだよナァ」となってしまいます。

何よりも批判が集まるWBA(世界ボクシング協会)の王者乱立、スーパー・チャンピオン、WBA世界スーパーフライ級王者の清水智信(金子)が追いやられた休養王者、さらに暫定王者・・・と、増え続ける王者の肩書きを嘆きつつ、名誉王者もその一環では? よりによって西岡が! となってしまうようです。

ドネア戦に集中できる環境を得た

が、WBCが西岡に与えたこの肩書きは、WBAのそれらとは意味合いがちょっと違うようです。

西岡は昨年10月、米(ネバダ州)ラスベガスで元2階級制覇王者ラファエル・マルケス(メキシコ)とV7戦を行い、日本人では初となるラスベガスでの防衛に成功(3-0判定勝ち)しました。

試合後にノニト・ドネア(フィリピン)との対戦案が浮上。その後の今年2月、ドネアが階級を上げたWBO世界スーパーバンタム級王座決定戦に勝利(対ウィルフレド・バスケス・ジュニア=判定勝ち)したことで西岡とのスーパーマッチは次戦にも・・・と現実味を帯びました。

そうした流れにあって、西岡陣営はドネア戦に照準を合わせて現在に至っています。しかし、ドネア陣営の方は、もう一試合を挟みたい意向を示しており、そうなると西岡側は、昨年10月から試合が遠ざかる形を余儀なくされてしまいます。

WBCの名誉王者制は03年に創設され、基本的には、功績のあった王者を称える意味合いでその称号が与えられますが、その一方、マッチメークなどの都合で長期間、防衛戦が行えないときなどにも特例として当てはめられるとのことです。

西岡には、この両方が該当することで、正規王者に課せられる防衛戦の義務などに縛られない地位を与えられたことになりました。

ドネア戦の可能性は今秋が濃厚ですが、雑音に惑わされることなく、このビッグマッチ1本に集中できる環境を得たことは、西岡にとって大きなプラス材料でしょう。

ラスベガスでの防衛後、帝拳・本田明彦会長が口にした「あと1戦。ふさわしい場所でふさわしい相手と戦わせたい」という西岡への引退示唆の言葉が、ドネア戦の実現を意味するなら、この秋は西岡のしびれる戦い、モンスター・レフトの集大成が見られることになりそうです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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